連携の設計で最初に決めること — 手段を選ぶ前の 5 つ
API 連携は何から調べるかでは、API を調べる前に書き出す 4 つを置きました。ここでは、その 4 つを設計で決める 5 項目まで広げます。
「A と B をつなぎたい」の次に来るのは、たいてい「API で」か「iPaaS で」です。手段の前に決めることが 5 つあり、それが埋まると手段はほぼ自動で決まります。
5 つは何か
| 決めること | 問い | 決まると何が変わるか |
|---|---|---|
| ① 向きと主 | どちらのシステムが正で、片方向か双方向か | 双方向は対応表と競合の解決が要り、費用が段違いになる |
| ② 頻度と量 | 1 日 1 回で足りるか、人が触らずに何度も流すか | 1 日 1 回・少量・人が確認してよいなら CSV で足りることが多い |
| ③ 項目の対応 | 名前とコードの対応表を誰が作り、誰が保守するか。対応先が無い値はどうするか | つなぎ役の仕事は通信ではなく変換。ここが決まらないと本番で止まる |
| ④ 止まったとき | 回数の上限・仕様変更・障害に、誰が気づき、誰が直すか | 作った後に毎年かかる保守費の正体 |
| ⑤ どこで動くか | 提供元のクラウドか、手元のパソコンか | RPA はパソコン 1 台と電源、iPaaS はデータが提供元のクラウドを通る |
② と ③ は、使う側が「業務で使える連携」の条件として重く見ているところでもあります。ウイングアーク1st(BI ツールの販売元)は、従業員 100〜999 名の中堅企業でデータ活用に携わる 303 名にオンライン調査を行いました。 出典を開く確認 2026-09-19 出典を開く確認 2026-09-19ウイングアーク1st株式会社(PR TIMES 2026-09-18) — 調査の対象(中堅企業 303 名・オンライン・自社調査/委託先 株式会社IDEATECH)原文
調査対象:従業員数100〜999名の中堅企業に勤務し、勤務先で2種類以上の業務システム(販売管理・会計・在庫管理・生産管理・顧客管理・POSなど)を利用し、自社のデータ活用(集計・分析、社内報告、ツールの選定・導入・運用のいずれか)に携わる会社員・経営者・役員303名
ウイングアーク1st株式会社(PR TIMES 2026-09-18) — 「業務で使える連携」の条件(回答 303 名)原文
データ活用ツールについて「業務で使えるレベルで、既存の業務システムと連携できている」と判断するために、必要だと思う条件を教えてください。(上位3つまで回答可)」(n=303)と質問したところ、「業務に必要な頻度(日次・時間単位・リアルタイム)で自動更新できること」が57.1%、「顧客・商品・拠点などの項目で複数システムのデータを組み合わせられること」が48.2%、「システムごとに異なるデータの定義や名称をそろえられること」が40.6%という回答となりました
③ と ④ は「誰が」で決まる
③ 項目の対応は自動では作れません。「得意先名/取引先名称」「A001/000123」を結ぶ表を誰かが作り、対応先が無い値が来たときに止めるか飛ばすかを誰かが決めます。④ 止まったときも同じで、回数の壁・仕様変更・障害は必ず起き、気づく人と直す人が要ります(連携を作った後に起きること)。
| 「誰が」の答え | 向いている手段 |
|---|---|
| 自社に情シスがいて、対応表と監視を持てる | API 連携(自作)か iPaaS |
| 対応表は作れるが、監視は持てない | iPaaS(提供元が動かす)か純正連携 |
| どちらも持てない | 純正連携か CSV(人が運ぶ)。RPA は壊れ方(止まるか、進み続けるか)の既定を決めてから |
こう決める — 手順
| 順 | 手順 | こう判定する |
|---|---|---|
| 1 | ① 向きと主を書く | 双方向が本当に要るかを疑う。片方向で済むなら片方向にする |
| 2 | ② 頻度と量を書く | 1 日 1 回・少量・人が確認してよい → まず CSV。人が触らず 1 日に何度も → API 系 |
| 3 | ③ 項目の対応を、対応表の担当と「対応先が無いとき」の扱いまで書く | 担当が書けなければ、双方向をやめるか純正連携に寄せる |
| 4 | ④ 止まったときの担当を書く | 気づく人が書けなければ、提供元が動かす手段(純正・iPaaS)に寄せる |
| 5 | ⑤ どこで動くかを書き、相手のシステムの調査記録(API の有無・純正連携・動作環境)と突き合わせる | 5 つが埋まって初めて手段を選ぶ。埋まらない項目は問い合わせの項目にする |
5 つが埋まったあとの手段の選び方は 連携の手段の選び方、費用の 3 層は 連携の費用の 3 層 に置きました。