解約時のデータ持ち出し — やめるときに確かめる 4 点と、出口の 5 つの型
入口(機能・価格)の情報は比較サイトにたくさん載っています。出口の情報は、公式ヘルプの奥にしかありません。 そして出口の条件は、乗り換えのしやすさそのものです。
やめるときに確かめる 4 点
| 確かめること | 問い | 答えが割れる所 |
|---|---|---|
| 止められるか | セルフで解約できるか、担当者経由か、最低契約期間はあるか | プランや支払方法で「セルフ退会できない」例がある |
| 何が取り出せるか | 主要データだけか、すべてか、形式は何か | 「主要なデータは CSV で出せるが、すべてではない」と明記する例がある |
| いつまでか | 持ち出しの締切は解約日当日か、猶予は何日か | 当日で全操作が止まる例と、30 日の猶予がある例がある |
| 誰が消すか | 期限後に事業者が削除するのか、残るのか | 「削除されない」型は、再契約すれば過去のデータを参照できる |
出口の形は 5 つの型に分かれる
同じ「解約」でも、システムごとに扱いは正反対です。公式ヘルプの記述から 5 つの型に分けると、次のようになります。
| 型 | 中身 | 例(公式資料の記述) |
|---|---|---|
| 猶予つきで消える | 解約日の翌日から一定期間後に削除。期間内の再契約なら継続 | kintone・Garoon: 30 日後に削除(cybozu.com 共通の標準保存期間) |
| 消えない | 支払い停止後は「プラン未契約」に戻り、データは残る | freee会計: 再度有料プランを契約すれば過去のデータを参照できる。退会は 3 段階 |
| すべては出せない | 主要データは出せるが範囲に限りがあると明記 | board: 「主要なデータは CSV でエクスポートできる」と、できない範囲まで書く |
| 締切が解約日当日 | 翌日から閲覧も出力もできなくなる | KING OF TIME: 解約前のデータは事前にエクスポートするよう明記 |
| プランで違う | 同じ製品群でもプランによって出口が違う | HubSpot: 有料は 30 日以内の書面請求で一時アクセスかコピー。無料と Smart CRM はアクセス提供がない |
このほかに、「持ち出したつもりが持ち出せていない」型もあります。Microsoft Forms の「Excel で開く」はライブ接続つき(OneDrive/SharePoint に保存され、新しい回答が反映される)で、サービスを離れたら開けなくなります。持ち出しは「コピーのダウンロード」(接続の無いオフラインのブック)のほうです。また「可能です」とだけ書かれている場合(CLIUS の他社カルテへの出力)は、形式・費用・範囲は聞く項目です。
「30 日で消える」なら、乗り換えの計画は 30 日以内に立てる必要があります。「すべては出せない」なら、出せない分をどうするか決める必要があります。だから出口を先に見ます。各システムの「解約時の持ち出し」欄は RenkeiMap の調査記録 に出典 URL と調査日つきで置いてあります。
調査記録で確かめる
例として経理・会計のカテゴリで見ます。持ち出しと、控えの扱いの 2 列です。
比較項目:
| システム | 業務継続性 |
|---|---|
| 解約時のデータ持ち出し | |
| バクラク | ○PDFCSV消去 利用中は PDF と CSV で出せる ベンダー公表 登録したデータは、自分の責任で PDF のダウンロードまたは CSV の出力ができると規約が定めている。一方で、契約が終わったあとのデータについては保管する義務を負わないとしていて、終了後は会社の判断で消すことができる。いったん解約して再開しても、原則として前のデータは引き継がれない。誤って消したデータの復元や修復にも責任を負わないと書いてあるので、持ち出しは契約が生きているうちに済ませる前提になる。 |
| board | ○主要データを CSV全件エクスポート不可API の方が多く取得可 「登録したデータすべてをエクスポートできるわけではありませんが、主要なデータはCSVでエクスポートできる」(案件一覧・顧客一覧など各一覧のCSVダウンロードボタンから)。APIならCSVより多くの情報を取得可能 / 退会はいつでも可(最低契約期間なし)。お試し期間終了後もデータは消えない(有料登録で再アクセス可) ベンダー公表全データエクスポートFAQ(…()ほか 1 件
全データエクスポートFAQ(公式ヘルプ) ベンダー公表 ℹ️注意: ダウンロードしたCSV/APIデータから board へ再登録(復元)はできない=手元保管用。boardが行うDBバックアップは全体バックアップで、特定顧客のデータ復旧には非対応。
採取元: 全データエクスポートFAQ(公式ヘルプ)・データバックアップFAQ(公式ヘルプ)
調査日 |
| e-Tax | △約5年で削除取り直すと引き継がれない 解約という概念は無いが、送信結果(受信通知)はメッセージボックスに格納された日から約5年で削除される(1,900日)。利用者識別番号を取り直すと引き継がれないため、過去のメッセージボックスの内容は確認できなくなる。 |
| eLTAX / PCdesk | ◎エクスポートインポート |
| freee会計 | ○CSV エクスポート一括バックアップ不可事業所削除で全消去 お支払い停止(解約)後は残存期間終了後に「プラン未契約」に戻る=データは削除されない。「有効期限を過ぎてしまった場合も、再度有料プランのご契約を行えば、過去のデータを参照することができます。」 / プラン未契約では利用上の制限あり。退会は①支払い停止(サービスごと)②メール配信停止(任意)③事業所削除(任意)の3段階。 「事業所削除を行うと、freeeに登録されたデータは全て削除され、復旧はできません。」削除前に各種データのダウンロードを案内。 エクスポート対象:取引・口座振替・仕訳データ・固定資産台帳・勘定科目・摘要(各データの操作画面から個別に)。「対象データの複数を選択して一括でエクスポート・インポートする機能はありません」(従来の一括バックアップ機能は 2024-03-18 で提供終了)。 / 公式 FAQ では「仕訳帳や総勘定元帳、ファイルボックスのデータなどを出力し、バックアップとして保存」できると案内。申告メニューからは申告書類・固定資産台帳・消費税区分別表・勘定科目内訳明細書などもエクスポート可。 ベンダー公表freee ヘルプ(free…()ほか 4 件
採取元: freee ヘルプ(退会・実ブラウザ採取テキスト)・freee ヘルプ(データダウンロード・実ブラウザ採取テキスト)・freee ヘルプ(バックアップ・実ブラウザ採取テキスト)・freee 公式 FAQ
調査日 |
| freee申告 | ◎申告書類エクスポート固定資産台帳 申告書類はエクスポート可能(個人・法人ごとの申告書類、固定資産台帳、消費税区分別表、勘定科目内訳明細書など)。解約(お支払い停止)後もデータは即削除されず、再契約すれば過去のデータを参照できる。 |
| invox | △退会引き継がれない削除 解約時のデータ持ち出しを定めた条項は無い。利用規約では、退会前のデータは再登録しても引き継がれず、書面か電子メールで申し入れれば情報を削除するとされる。利用期間中は画面やAPIの仕訳出力等でデータを取り出せる。 |
| ジョブカン会計 | ◎CSV 書き出し解約後は閲覧のみ一括バックアップ機能なし 帳簿・諸表は画面から CSV/PDF で書き出せる(1度の操作の上限は5万件)。解約すると解約希望月の翌月15日に無料プランへ移行またはアカウント停止となり、書き出しは翌月14日までに済ませる必要がある。無料プランではエクスポート自体が制限され、閲覧しかできなくなる。 ベンダー公表公式ヘルプ「解約手続きについ…()ほか 3 件
公式ヘルプ「解約手続きについて」 ベンダー公表 ℹ️利用規約 第9条は「本契約が終了した場合、本契約が終了する日の翌日以降、弊社は利用者記録情報を削除することができる」と定めており、データ保持期間の保証はない。削除したデータの復元機能も無く、ヘルプは定期的に仕訳データを書き出して自社で保存するよう案内している。全データを一括で取り出すバックアップ機能の案内は無く、書き出しは帳票ごとの CSV/PDF 出力(および有料プランの公開 API)による。
採取元: 公式ヘルプ「CSVファイルのエクスポートを行う」・公式ヘルプ「解約手続きについて」・公式ヘルプ「解約手続きについて」(トライアル・無料プラン)・公式ヘルプ「削除したデータを復元する方法はありますか?」・利用規約 第9条(利用者記録情報の保存)
調査日 |
| Misoca | ○CSVデータ・ダウンロードCSV 各帳票(請求書・見積書・納品書・領収書)に CSV データ・ダウンロードがあり、請求書は弥生会計形式でも出せる。解約後のデータ保存期間は本バッチでは確認できていない。 |
| マネーフォワード クラウド会計 | ○解約しても仕訳は残る事業者削除で消去CSV 利用終了(事業者削除)を行うと当該事業者のクラウド会計・確定申告の利用が終了する(「サービスから退会」画面で確認事項に同意して実行)。 「お客様のデータを遠隔地保管を含めて三重にバックアップしています。仕訳データのCSVエクスポートにより、お客様によるバックアップが可能です。」(=仕訳データは CSV 形式で持ち出し可能) ベンダー公表公式ガイド(事業者の利用終了…()ほか 2 件
採取元: 公式サポート FAQ(退会方法・2025-08-27 更新)・公式ガイド(事業者の利用終了について)・公式ガイド(ご注意)・公式ガイド(手順)・セキュリティ対策ページ(バックアップ機能の提供)
調査日 |
| マネーフォワード クラウド経費 | ○退会で削除・復元不可仕訳 CSV エクスポートCSV 退会(事業者削除)するとデータは削除され復元不可:「※一度「退会」しますと、各データは削除されます。復元はできませんのでご注意ください。」 / 「※複数の事業者を登録されている場合、事業者ごとの『退会』が必要です。」退会操作は該当事業者の管理コンソールで「全権管理」権限を持つ人のみ可能。 持ち出し手段:仕訳データのCSVエクスポート(他社会計ソフト向けの「仕訳エクスポート」機能を公式FAQのカテゴリとして用意)。会社全体としても「仕訳データのCSVエクスポートにより、お客様によるバックアップが可能です。」と明記。 / APIでも明細(ex_transaction)・申請(ex_report ほか)・各種マスタを取得できる。 ベンダー公表公式サポートFAQ「Web版…()ほか 1 件
公式サポートFAQ「Web版の退会(事業者削除)の手順を教えてください。」(2025-08-18 更新) ベンダー公表 ℹ️同社のクラウド会計が「有償契約を解約しても仕訳は削除されません」としているのに対し、経費の退会はデータ削除である点に注意。なお「ワークフロー設定>承認ルート」で「従業員指定」が設定されていると退会操作自体が行えない(部門・役職指定に切り替えてから実行する必要がある)。また「個人設定>基本設定>退会手続き」から操作すると全事業者から退会してしまうため、事業者単位の退会は「管理設定>事業者設定>基本設定>退会手続き」から行う必要がある。
採取元: 公式サポートFAQ(Web版の退会)・公式サポートFAQ(退会ができない場合)・公式サポートFAQ(複数事業者の場合の注意)・セキュリティ対策ページ(バックアップ機能の提供)
調査日 |
| マネーフォワード クラウド請求書 | ◎CSVエクスポートバックアップ クラウド共通のセキュリティページに、仕訳データの CSV エクスポートで利用者自身がバックアップできると記載(一部プロダクトを除く注記あり)。請求書固有の解約時持ち出し手順までは記載がない。 |
| 楽楽精算 | ○解約で閲覧不可環境ごと削除復元不可CSV 解約すると「『楽楽精算』上のすべての証憑データ・伝票データが閲覧できなくなります」。解約後は「お客様のご利用されていた『楽楽精算』環境そのものを削除いたします」=データ復元不可 / 電子帳簿保存法の保存対象データは、解約後も閲覧のみ可能な「帳簿書類閲覧サービス」への移行案内あり ベンダー公表「楽楽精算」解約時に注意すべ…()ほか 2 件
「楽楽精算」解約時に注意すべきこと(公式サポートFAQ) ベンダー公表 ℹ️持ち出し手段(解約前に実施): 伝票データ出力(設定したフォーマットでCSV出力)・マスタCSV出力・管理者用データ一覧など複数のデータ出力機能あり(サクセスナビ「あらゆるデータの出力方法6選」hint/3040)。顧客向けバックアップ提供機能はなし(FAQ 2156)。クレジットカード連携利用時は解約に合わせカード会社へ連携解除依頼が必要。
採取元: 解約時の注意 FAQ・バックアップ機能FAQ・あらゆるデータの出力方法6選(サクセスナビ)
調査日 |
| TKC FX2クラウド | ― 解約したときにデータをどう受け取れるかを説明した記載は、開いた範囲には無い。近いものとして、仕訳帳と総勘定元帳を事業年度ごとに電子帳簿として作成・保存できる仕組みと、監査を終えた月次データを毎月 TKC 側へ送って保管する運用が説明されている。どちらも保存の話で、解約時に何がどの形式で手元に残るかには触れていない。保存したページの本文を 切り出し・出力・CSV・テキスト の語で検索したが、データを取り出す機能を説明した記述は出てこなかった。解約時の定めを置いているはずのTKC 自身の利用規約は、探した範囲には見当たらないため、持ち出しの可否そのものが確かめられない状態としてこの行を置いている。 ベンダー公表銀行信販データ受信機能(会計…()ほか 1 件
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| TOKIUM | ○提供する義務アクセス不能CSV原本 解約後に渡す義務は無いと定めている ベンダー公表 ここは規約とホワイトペーパーの両方がはっきり書いている。利用契約が終了すると、保管されているデータは速やかにアクセスできない状態に変えられる。規約では、契約終了後にデータを保存する義務は負わず、通知なく削除または破棄されること、運用上しばらく残っていたとしても終了後に利用者へ提供する義務は負わないことが定められている。再契約しても以前のデータは引き継がれない。したがって、持ち出しは契約が続いているうちに済ませる必要がある。利用中の取り出し口としては、会計ソフトへ直接取り込める CSV 出力と、新リース判定結果の CSV 出力がある。原本については、代行保管中のレシート等は契約終了前に所定の手続きを経れば返還を求められると書かれている。 ベンダー公表TOKIUM経費精算 利用規…()ほか 2 件
採取元: セキュリティホワイトペーパー(CLD.8.1.5)・TOKIUM経費精算 利用規約(第16条 利用契約の終了)・外部サービス連携(会計連携)
調査日 |
| 弥生(会計/青色申告 オンライン/Next) | ◎データは手元にあるテキスト出力エクスポート データはもともと手元のPC内(事業所データ・バックアップファイル)にあり、解約で消えるクラウド預かりではない。帳簿・伝票・集計表は[ファイル]→[エクスポート]でテキストファイルに出力可能 / エクスポートしたファイルは表計算ソフト等で利用でき、他の事業所データにインポートも可能 ベンダー公表データのエクスポート(公式サ…()ほか 1 件
データのエクスポート(公式サポート) ベンダー公表 ℹ️あんしん保守サポートの対象はバージョンアップ製品無償提供・法令改正対応・サポート等(yss/service)。弥生ドライブ上のバックアップの解約後の扱いは今回未確認。
採取元: データのエクスポート(公式サポート)・データファイルの保存場所(公式サポート)
調査日 |
◎ 条件なしで当てはまる ○ 条件つき・一部 △ 限定・要申請・無いと明記 × 当てはまらないと明記 ? 編集部がまだ確認していません ― 提供元が公開していない(編集部が調べた) — 記号は編集部の札から機械で付けています。物差しは項目ごとに違い、列の見出しがその項目の意味です。札の意味と根拠は各セルの要約を押すと出ます。
材料の調査日(最新): 2026-09-03
この記事に登場するシステム(8)
CLIUSGaroonHubSpotKING OF TIMEMicrosoft Formsboardfreee会計kintone