入れた 1 行はどこを通るのか — 5 つの段と、戻れない段
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議事録を 1 行、AI に貼りました。その 1 行は、いまどこに在りますか。
「学習に使われる」という一言では、ここに答えられません。入力の行き先は 5 つの段階に分かれていて、段階ごとに触る相手が違います。
5 つの段階と、触る相手
機械が覚える段階が 3 つ、人が目で読む段階が 1 つ、学習とは別にただ置かれている段階が 1 つです。
| 段階 | 触る相手 | 規約にこの段階を書いている例 |
|---|---|---|
| 事前学習 📖 | 機械(モデルを最初に作る段階) | 利用者の会話がここに入ると書いた規約は、見つかりませんでした |
| 追加学習 ➕ | 機械(できたモデルに覚えさせる) | DX Suite(自動最適化 ON の環境では確認・修正結果まで)・スマートOCR(クラウド版は教師データに 2 次利用)・CrewAI(入力と出力を訓練に使う権利を許諾) |
| 選好チューニング 👍 | 機械(回答の良し悪しを人の評価から学ぶ) | Claude(評価を送った会話は会話全体が最長 5 年)・NotebookLM(フィードバックを送ったときだけ確認される) |
| 人が読む 👀 | 人(提供元の従業員・業務委託先) | Gemini(個人向けはアクティビティがオンのとき人のレビューを伴う)・Antigravity(従業員および業務委託先が閲覧・レビューしうる) |
| 保存される 💽 | 保管(学習とは別に残る) | Perplexity・Manus(第三者の AI 提供者が内容を使用・開示する権利を保持しうると明記) |
この 5 段階は連動していません。 機械が覚える段階を止めても、人が読む段階と保存の段階は別に動きます。だから「学習には使いません」という一言だけでは、「バレるか」には答えられません。
機械が覚える段階の中身 — 覚える前に、何をしているのか
「学習に使う」と書いてある製品のうち、その前に何をしてから覚えるのかを段階つきで公開している製品は、ごく少ないです。DX Suite はヘルプで 3 つの番号つき項目として説明しています。
| 項目 | 書かれていること |
|---|---|
| (1) 識別情報の非学習(マスキング処理) | 学習データとして使う前に、氏名・ID 番号・電話番号など個人や企業を識別できる文字列をマスキングするか、特定の値を学習しない形式へ変換する |
| 同じページの注記 | マスキングや変換は、完全な精度を担保するものではない |
| (2) 不可逆的な情報への変換 | 学習の対象を不可逆的な形式に変え、対象の特徴だけを抽出したパラメータにしてから使う |
ここは正確に書きます。 3 つは別々の番号つき項目で、1 つの文ではありません。そして 2 番目は他社の指摘ではなく提供元自身の注記です。つまり読めるのは「手順は公開されている。ただし提供元自身が完全ではないと書いている」までで、どのくらい残るのかは書かれていません。
設定を切ると、どの分に効くのか
「学習に使わない」の設定は、切った時点より後の約束として書かれています。では切る前に入れた分はどうなるのか。調査記録にある AI の製品 36 件のすべての調査項目を 1 件ずつ読んで数えました。
| 切る前に入れた分について | 件数 |
|---|---|
| 「学習から外れる(消える)」と書いていた | 見つかりませんでした |
| 「外れない(消せない)」と書いていた | 1 件(Perplexity) |
| 「効くのは切った日より後」とだけ書き、前の分には触れていない | 1 件(GitHub Copilot) |
| 別の形で答えていた | 2 件(SmartRead = Application Programming Interface(API)経由なら 14日間の削除可能期間に消せば使わない/tsuzumi = 学習済みモデルを利用者自身が消せる) |
| 上のどれも見つからなかった | 32 件 |
「見つからなかった」は「使われない」ではありません。 読んだ範囲で見つからなかった、という意味です。
製品の比較表で確かめる
段階ごとに挙げた 9 件を、学習利用・実行の記録・データの持ち出しの 3 つで横に並べます。学習利用が「使わない」でも、記録と持ち出しは別に埋まります。
比較項目:
| システム | 情報セキュリティ | 業務安定性 | 業務継続性 |
|---|---|---|---|
| 学習に使われるか(プライバシー) | 実行ログの保持 | 解約時のデータ持ち出し | |
| DX Suite(ディーエックス スイート) | ○設定で切替修正結果も対象 あらかじめ承諾する形。除外は明示指定のみ ベンダー公表 給与支払報告書・本人確認書類などは対象外 ベンダー公表 マイナンバー等は学習に出せない ベンダー公表 識別文字列を伏せてから学習すると説明 ベンダー公表 確認 UI あり。ZDR は Pro の有償オプション ベンダー公表 「自動最適化」という名称の設定がONの環境では、読取対象としてアップロードした帳票データとそのOCR結果に加えて、人が画面上で行った確認・修正結果まで学習に利用される。OFFの環境では一切利用されず、設定は環境全体でもワークフロー単位でも切り替えられる。 利用約款では、利用者があらかじめ活用を承諾する形になっており、除外されるのは画面上で明示的に指定した文書である。 自動最適化ONでも学習に使われない帳票として、項目選択のうち給与支払報告書および本人確認書類、自動最適化をOFFにしたワークフローにアップロードした帳票、Elastic Sorter にアップロードした帳票が挙げられている。 特定個人情報(マイナンバーを含む個人情報)と個人情報データベース等に該当する帳票は学習用に提供できないと定められており、これらを読み取らせる場合は環境全体または該当ドキュメントの自動最適化をOFFにしてからアップロードするよう求められている。 学習に使う際は、氏名・ID番号・電話番号など特定の個人や企業を識別できる文字列をマスキングまたは学習しない形式へ変換し、そのうえで不可逆的な「パラメータ」に変換してから学習すると説明されている(ただし「マスキングや変換は、完全な精度を担保するものではありません」との注記がある)。 読み取り結果を人が確かめる工程については、確認用のUIと、尤度に応じて確認の要否を自動判定する機能が製品に搭載されていると記載されている(確認作業を行うのは利用者側)。Pro プラン契約者向けには有償オプション「Zero Data Retention」がある。 | 利用者が画面から見られる記録として、アクセスログの照会がログの発生から3年間、リクエスト数の照会が5年間と定められています。一方、基盤側の記録については「本サービスのインフラに関するアクセスログ、操作ログ、エラーログなどのログの開示、提供はしていません」と明記されています。読み取った帳票データと読取結果の保存は、ユニット作成・Elastic Sorter ともアップロードから45日間です。 ベンダー公表DX Suite クラウドサ…()ほか 1 件
採取元: DX Suite クラウドサービス仕様書 第4.0版(2026年5月27日改定)「4.その他」(機械可読版)・DX Suite クラウドサービス仕様書 第4.0版(2026年5月27日改定)「2.(5) データの保持期間」アクセスログ照会(機械可読版)
調査日 | △30日後にデータを削除 「サービス解約後30日後にすべてのデータが削除されます」「サービス終了日以前に、お客様にて必要なデータの取得を行ってください」と定められており、トライアルは終了後120日で全データが削除される。稼働中のデータ保持期間も定められており、ユニット作成・Elastic Sorter でアップロードした帳票データと読取結果はアップロードから45日間、アクセスログ照会はログ発生から3年間。 |
| スマートOCR | ○既定で学習に使う文書の申し出で停止 学習は 4 種類。文字列画像も学習させる ベンダー公表 定めた目的以外では保存データに触れない ベンダー公表 クラウドサービスでは、読み取らせた画像データ等が機械学習の教師データとして2次利用される。停止させたい場合は契約者から文書での申し出が必要と定められている。 機能としての学習は4種類が案内されており、うち「文字列画像認識学習」は「認識精度を上げるため、お客様の帳票画像から切り出した文字列画像をAIに学習させるというサービス」と説明されている。ほかに、利用者が間違いを編集して正すことで機械が学習する「自然言語学習」、間違えやすい単語の「辞書登録」「辞書インポート」がある。 保存データへのアクセスについては、システムの安全な運営、システム上の問題の防止、契約者からの要請によるサポート、および上記のサービス改善の目的で当社が判断した場合を除き、アクセスを行わないと定められている。 | 保持期間の記載なし。1TB/6 か月で整理 ベンダー公表 処理の実行記録をどれだけの期間残すのかを示した記載は、公開されているページには見当たりませんでした。約款には、読み取り済みの変換画像について、契約者ごとの保存容量が1TBを超えるか保存期間が6か月を過ぎた分は契約者の確認なく削除できるという定めがあります(画像保存オプションを契約した場合はそちらの条件が優先)。 | △削除 契約約款では「当社は、利用契約終了に伴い、保存データを直ちに削除できるものとします。ただし、利用契約終了までに契約者からの申し出がない限り、保存データの削除時期は、当社が任意に決定できるものとします」と定められている。稼働中も、契約者ごとの保存容量が1TBを超過するか、OCR変換済みの変換画像の保存期間が6ヶ月を経過した場合は契約者の確認なく削除できるとされる(画像保存オプション契約時はその条件が優先)。 |
| CrewAI(クルーAI) | △既定で学習に使う規約に明記 利用規約 1.5 で、利用者が入力したデータおよび出力(あわせて Customer Data と定義)について、サービス提供のほか「製品およびサービスの改善と開発(モデルやアルゴリズムの訓練・開発を含む)」と「集計化・匿名化データの作成」に使う権利を CrewAI に許諾すると定められている。プライバシーポリシーには、Google のユーザーデータについてのみ、広告や AI モデルの訓練には使わないと別途記載がある。 | 使ったモデル、担当ごとの経過時間、道具の使用と出力、消費量と概算費用、仕事ごとの状態(完了・実行中・失敗)が残る。 どれだけの期間残るかを示す記述は、開いた範囲では見つからなかった。書き出し先として OpenTelemetry と外部の監視サービスへの連携が用意されており、そちらに送れば保持は送り先の決まりに従う。 | △30日後にデータを削除 プライバシーポリシーに、アカウント停止後のデータの取り扱いとして、30日以内に削除または不可逆な匿名化を行い、暗号化されたバックアップやシステムログには最長180日残ることがあると記載されている。 |
| Claude | ◎既定で学習に使わない個人と法人で逆 法人向けは既定で入力・出力ともモデルの学習に使われない ベンダー公表 法人向け(Claude for Work=Team・Enterprise、Anthropic API など)は既定で入力・出力ともモデルの学習に使われない。個人向け(Free・Pro・Max、およびそれらのアカウントでの Claude Code)は、利用者が設定で許可した場合、安全性レビューで会話がフラグされた場合、その他明示的にオプトインした場合にモデル改善へ利用されると記載されており、設定は「Help Improve our AI models」のトグルでいつでも切り替えられる。シークレットチャット(Incognito)はモデル改善に使われない。高評価・低評価のフィードバックを送った会話は、会話全体が最長5年間保存され学習に使われる場合がある(Team・Enterprise では管理者がフィードバック送信自体を無効化できる)。コネクタ(Google Drive、リモート/ローカル MCP サーバーを含む)の生データは学習対象に含まれない。 利用規約(Effective October 8, 2025)は「オプトアウトしない限り学習に使う」と書き、プライバシーセンターの記事は「あなたが許可したら使う」と書く。どちらもベンダー自身のページで、拘束力を持つのは規約の方。どちらかを選んで片方を捨てない — 両方を出典つきで併記する。既定値そのものを名指しで述べた文は、どちらのページにも無い(2026-09-14 確認)。 ベンダー公表Anthropic プライバ…()ほか 3 件
採取元: 個人向け製品(Free・Pro・Max)についての記事・法人向け製品についての記事・料金ページ Team プランの記載(日本語)・Anthropic 消費者向け利用規約 Our use of Materials(原文引用)・同上(原文引用・オプトアウトしても残る 2 つ)
調査日 | 操作の記録は最上位の法人向け組織だけで使え、書き出すと直近180日ぶんがまとめられる。書き出しを指示した所有者にダウンロード用のリンクがメールで届き、そのリンクは24時間有効。まとめ処理のため、指示してからメールが届くまで時間がかかることがあるとも書かれている。 | ○チャットログのエクスポート Free・Pro・Max の個人利用者は、ウェブアプリまたはデスクトップアプリの Settings > Privacy から「Export data」で会話履歴とアカウントのユーザー情報をエクスポートでき、処理後にダウンロードリンクがメールで届く(リンクは配信から24時間で失効)。Team・Enterprise では組織の Primary Owner が組織データのエクスポートを行う。 |
| NotebookLM(現在の表記は Gemini Notebook) | ◎既定で学習に使わない個人版も対象外 個人アカウントでは既定で学習に使われず、利用者がフィードバックを送った場合に限り、そのやり取りの全容(クエリ・アップロード・回答)を Google が確認することがある。Google Workspace / Workspace for Education では、アップロード・クエリ・モデルの回答が人間のレビュアーに確認されることも AI モデルの学習に使われることもない、と明記されている。 | ― 編集部まとめ出典()
公式ヘルプ「仕事用または学校用の Google アカウントで Gemini Notebook を使用する」 確認したもの: 公式ヘルプの「Gemini Notebook の詳細」「よくある質問」「仕事用または学校用の Google アカウントで使用する」、および管理者向けの有効化の手引きを開いたが、利用の記録をどれだけの期間残すかを示す記述は無い。書かれているのはデータの取り扱い(フィードバックを送らない限り学習に使わない、仕事用・学校用では人によるレビューもしない)と、削除したメモは元に戻せないことまでで、管理者が見られる記録やその保持期間には触れていない。 調査日 | 編集部がまだ確認していません |
| Gemini | ○既定で学習に使うオプトアウト可 個人向けの Gemini アプリでは、「Gemini アプリ アクティビティ」がオンの場合、チャットや共有した内容がアクティビティに保存され、Google のサービス(生成 AI モデルや機械学習技術を含む)の維持・改良のために人間のレビュアーによるレビューを伴って利用される。設定をオフにすると、今後のチャットは AI モデルのトレーニングに使用されず、72時間だけ保存される(ユーザー自身がフィードバックを送信した場合を除く)。オンの場合のアクティビティは18か月後に自動削除され、3か月・36か月・自動削除なしに変更できる。一方、Google Workspace の Gemini では、顧客データは事前の許可や指示がない限りモデルのトレーニングに使用されず、人間によるレビューも行われないと明記されている。 ベンダー公表Gemini アプリのプライ…()ほか 1 件
採取元: Gemini アプリのプライバシー ハブ(個人向け)・Gemini アプリのプライバシー ハブ(設定オフ時)・Google Workspace における生成 AI のプライバシー ハブ(法人向け)
調査日 | 会話の記録は、自動削除までの期間が既定で18か月に設定されており、3か月、36か月、または自動削除しないに変更できる。会話はいつでも自分で削除できる。ただし、人が内容を確認したチャットは、言語・端末の種類・位置情報・フィードバックなどの関連データとともに、利用者が履歴を削除しても消えず、最長で3年間保存される。利用頻度など一部のデータはアカウントを削除するまで保持される。 | ◎エクスポート Gemini アプリのプライバシー ハブに、コンテンツの削除をリクエストできることと、Google Takeout(takeout.google.com)から情報をエクスポートできることが記載されている。 |
| Antigravity(Google) | ○既定で学習に使うオプトアウト可 既定では使われる ベンダー公表 追加規約は、利用者の操作・入力等(Interactions)を Google および Alphabet の研究・製品・サービス・機械学習技術の評価、開発、改善に使うと定めており、Google の従業員および業務委託先が閲覧・レビューする場合があるとも書かれている。使われたくない場合は設定で変更する、という形のオプトアウトが案内されている。なお Google Cloud または Google Workspace の企業プラン経由で利用する場合は、この追加規約は適用されないと記載されている。 | 会話の履歴は手元の作業フォルダごとに残り、いつでも選び直して再開できる。 どれだけの期間残るのかを示す記述は、開いた範囲では見つからなかった。規約には、利用者のデータ・操作の記録・関連する情報を記録して保存すること、削除を希望する場合は所定のメール宛先に依頼できることが書かれている。 | 編集部がまだ確認していません |
| Perplexity | ○既定で学習に使うオプトアウト可 個人向け(Free / Pro / Max)は既定で学習に使われる状態(AI Data Retention が既定で有効)で、アカウント設定の Preferences にある「AI data retention」トグルを切ることで利用者本人がオプトアウトできる。オプトアウトは以後に取得されるデータにのみ適用され、それ以前に取得済みの学習データは削除・除去できないと明記されている。法人向け(Enterprise Pro / Enterprise Max)は契約上、顧客コンテンツを学習に使わないと定められ、第三者モデル提供者にも学習禁止の取り決めがある。 ベンダー公表Perplexity Hel…()ほか 2 件
採取元: 公式ページ・Perplexity Enterprise Terms and Conditions 1.3.3 Model Training・Perplexity Privacy Notice「How We Use Data」
調査日 | API に送った問い合わせの内容は保存しないと明記されている。集めるのは請求に必要な記録だけで、処理したトークン数、使ったモデル、呼び出しの時刻と所要時間、請求のための API キーの識別のみ。プロンプトや応答の中身は含まないとしている。 この請求のための記録をどれだけの期間持つかは、開いた範囲には書かれていない。 | ○請求して受け取る 個人データについて、Privacy Notice に「In certain cases, you may ask to receive access to your data in a portable, machine-readable form」と定めがあり、削除請求(Self-Serve Data Deletion)も用意されている。法人向けでは、セッションに添付したアップロードファイルは 7 日で削除される方針で、セッション自体は請求しない限り削除されない。 ベンダー公表Privacy Notice…()
Privacy Notice「Your Choices」/Help Center「Data Retention and Privacy for Enterprise Organizations and Users」 ベンダー公表
採取元: Privacy Notice「Your Choices」/Help Center「Data Retention and Privacy for Enterprise Organizations and Users」
調査日 |
| Manus(マヌス) | ― 公式文書に「AIモデルの学習に使う/使わない」を直接述べた条文は見当たりません。規約は、入力・出力を含む利用者コンテンツについて、集約した形でサービスを改善するための永続的・取消不能なライセンスを会社に与えると定めています。またプライバシーポリシーは、入力・プロンプト・ユーザー作成コンテンツを「サービスの改善と分析」および「研究開発/集計・非識別化・匿名化データの作成」に、正当な利益を根拠として使用し得ると記載しています。加えて規約は、第三者AIプロバイダーが利用者コンテンツの秘密保持を義務づけられない場合があり、当該コンテンツを使用・開示する権利を保持し得ると明記しています。学習利用に対するオプトアウト手段の記載は確認できませんでした。 編集部まとめ出典()
学習の可否を述べた条文が見当たらない 利用規約 5.3 License / 5.4 AI Services、プライバシーポリシー 利用者の情報の使用方法 確認したもの: https://manus.im/terms
採取元: 公式ページ
調査日 | ― 編集部まとめ出典()
公式ヘルプ 作業環境の不具合 確認したもの: ヘルプセンターの作業環境・不具合・データの退避と復元の各カテゴリと、稼働状況ページを開いたが、実行の記録を何日保つかを示す数字は無い。代わりに書かれているのは作業用の仮想環境の作り直しの方針で、無料の利用者は 7 日、有料の利用者は 21 日使わないと自動で作り直されるとされている(これは環境の寿命であって記録の保持期間ではない)。 調査日 | △削除 個人利用者はアカウントを通じて個別のコンテンツを削除でき、アカウント閉鎖は問い合わせにより受け付けられます。チームプランではオーナーがセッションデータをエクスポートできます。欧州所在の利用者には、個人情報の機械可読コピーを本人または指定した第三者へ移転させる権利(データポータビリティ)が認められています。規約は、アカウント終了時に会社がコンテンツを削除する場合があり、その削除について責任を負わないと定めています。 |
◎ 条件なしで当てはまる ○ 条件つき・一部 △ 限定・要申請・無いと明記 × 当てはまらないと明記 ? 編集部がまだ確認していません ― 提供元が公開していない(編集部が調べた) — 記号は編集部の札から機械で付けています。物差しは項目ごとに違い、列の見出しがその項目の意味です。札の意味と根拠は各セルの要約を押すと出ます。
材料の調査日(最新): 2026-08-26
どの情報なら入れてよいかは社内のどの情報までなら AI に入れてよいのかに、設定の名前と保証の範囲は「学習に使わない」の設定は、どこで何を切っているのかに、残る期間はAI に入れたデータは、いつまで残るのかにあります。
ここから先は調査の詳細です(約 9 分)。上のカードだけで決められます。調べた 1 件ずつの記録は IT連携マップ に、出典 URL と調査日つきで公開しています。
調査の詳細
以下は、調べた AI 製品 36 件(うち「学習利用」の記述を持つのは 34 件)を 1 件ずつ読み、入力の行き先を段階ごとに分けて書き写したものです。段階の分け方は規約の言葉に合わせ、製品名はその段階を規約に書いている例として挙げています。網羅ではありません。
段階ごとに、規約は何と書いているか
事前学習(モデルを最初に作る段階)について、利用者の会話がここに入ると書いた規約は見つかりませんでした。 規約は「学習・改善に使う」とだけ書き、どの段階のことかを分けて書いていないものが多数です。
追加学習は、できあがったモデルに入力や修正結果を覚えさせる段階です。DX Suite はヘルプで自動最適化の ON/OFF を分けて書いています。ON の環境については「自動最適化ONの環境 読取対象としてアップロードした帳票等のデータとそのOCR結果、確認・修正結果を、学習のために利用します。」とし、OFF の環境については同じものを学習には一切利用せず、読み取り処理のみに使うとしています。つまり同じ製品の中で、環境の設定によって結論が逆になります。 スマートOCR は約款で「当社は、本サービスの改善(OCR 認識率の向上等)を目的として、画像データ等を機械学習の教師データのために2次利用することができるものとします。ただし、契約者から文書にて申し出があった場合には2次利用いたしません。」と定めています — 止める手はありますが、画面のトグルではなく文書での申し出です。
選好チューニングは、回答の良し悪しを人の評価から学ぶ段階です。ここは評価ボタンを押したかどうかで扱いが変わります。NotebookLM は、フィードバックを提供しない限りトレーニングに使用されることはないとし、フィードバックを寄せた場合には、クエリ・アップロード・モデルの回答を含むやり取りの全容を提供元が確認する場合があると書いています。
Claude は、評価を送った会話について会話全体が最長 5 年間保存され学習に使われる場合があるとしています(法人向けでは管理者がフィードバック送信そのものを無効化できます)。
人が読む段階は、機械の話ではありません。Gemini の個人向けはこう書いています — 「こうした目的のため、人間のレビュアー(トレーニングを受けた Google のサービス プロバイダのレビュアーを含む)が収集したデータの一部をレビューすることがあります。レビュアーに見られたくない機密情報や、Google のサービス(機械学習技術など)の改良のために使用されたくない機密情報は入力しないでください。」「入力しないでください」と書いてあるのが、この段階の性質を一番よく表しています。
保存される段階は、学習とは別に動きます。Manus は規約で、第三者の AI 提供者が利用者コンテンツの秘密保持を義務づけられない場合があり、当該コンテンツを使用・開示する権利を保持しうると明記しています。この製品は「AI モデルの学習に使う/使わない」を直接述べた条文が見当たらない一方で、保存と開示については書いているという並びです。
個人版では、同じ段階のどこが違うか
段階そのものは同じです。違うのは、どの段階が既定で動いているかでした。
- Perplexity は個人向けの 3 プランについて、AI データ保持が既定で有効と書いています。一方で法人向けは契約で、顧客コンテンツを学習・再学習・ファインチューニング等に使わないと定めています。同じ製品名で、契約の種類によって結論が逆です。
- Gemini は個人向けについて、アクティビティの保存をオフにした場合は今後のチャットがアクティビティに表示されず、モデルのトレーニングにも使用されないとしています。ただしユーザー自身がフィードバックを送信するよう選んだ場合は除くとし、今後のチャットは 72 時間保存するとも書いています — オフにしても 72 時間は残り、評価ボタンを押した分は例外です。
- GitHub Copilot は、同じ製品で個人向けと法人向けが逆向きだと読める形で書いています。個人向け(Free / Pro / Pro+)については 2026 年 4 月 24 日より、入力・出力・コードスニペット・関連コンテキストなどをモデルのトレーニングや改善に使う場合がある(オプトアウトの設定も可能) とし、法人向けについては Business と Enterprise のデータはいずれもモデルのトレーニングに使わない と書いています。切り方も原文にあり、変更の 30 日前に通知され、オプトアウトはアカウント設定からいつでもできるとされています。
- NotebookLM は個人アカウントでも既定では学習に使わない側でした。「個人版だから学習に使われる」と一律には読めません。
- Antigravity は追加規約で、利用者の操作・入力を評価・開発・改善に使うとし、提供元の従業員および業務委託先が閲覧・レビューし利用しうると書いています。使われたくない場合は設定で変更する形のオプトアウトが案内されています。
- Claude は法人向けについて、既定で入力・出力をモデルの学習に使わないと明記しています。個人向けは同じ提供元の 2 つのページが逆向きの言い方をしていました — 利用規約(提供元の表記で Effective October 8, 2025)はオプトアウトしない限り、モデルの学習を含む改善に使うと書き、プライバシーセンターの記事はあなたが許可したら使うと書いています。既定値そのものを名指しで述べた文は、どちらのページにもありません。 だからここでは「既定は ON」とも「既定は OFF」とも書かず、規約の言い方をそのまま引きます(拘束力を持つのは規約の方です)。そして規約は、オプトアウトしていても ① フィードバックを送ったとき ② 安全レビューのためにフラグが立ったときは学習に使うとも書いています。
まだ調べていないこと: 同じ製品の個人版と法人版が逆向きになっている例を、34 件のうち何件が明記しているかは、この段階の切り口ではまだ数えていません。契約の種類で結論が変わる件数はAI に入れたデータは学習に使われるのか側で数えています。
「切る前に入れた分」を、36 件のすべての調査項目で数えた
数え方はこうです。製品 36 件のすべての調査項目(学習利用に限らず、保存・持ち出し・安全についての記述も)から編集部の一言を除いた提供元の記述だけを取り出し、同じ 1 文の中に〈時間の語(以後・以降・それ以前・取得済・過去に・遡…)〉と〈学習の語(学習・訓練・トレーニング・モデル・チューニング)〉の両方が在る文だけを拾いました。
1 文に閉じたのには理由があります。 段落単位で拾うと、解約後の削除について書いた文が大量に混ざります(解約から何日で消えるか、という別の問いです)。混ぜると「触れている製品」は 8 件に膨らみますが、そのうち 5 件は学習の段階の話をしていません。
この条件で拾えたのは 3 件でした。Perplexity は、効く範囲と効かない範囲の両方を書いています。
オプトアウトは、その日より後に集めたデータにだけ適用される。以前に集めた学習データは、削除も除去もできない。
捨てた当たりの理由も残しておきます。Codex の当たりは、Application Programming Interface(API)に送信したデータは 2023 年 3 月 1 日以降、明示的にオプトインしない限り学習に使わないという記述で、日付の境界であって利用者の設定の前後ではありません。もう 1 件は保管場所についての記述にあった課金開始日で、「モデル」という語が当たっただけでした。
そして、この探し方では見つけられない形が 1 つありました。 GitHub Copilot は、オプトアウトの発効日から先について入力・出力を集めず使わないと書いていますが、その文の中に学習の語がありません(学習の話は前の文にあります)。1 文に閉じた条件では構造的に拾えないので、条件を〈設定・オプトアウトの語〉×〈前後を言う語〉に変えて探し直して見つけました。同じ形が他にもある可能性は残ります。 見つかったのは Perplexity と GitHub Copilot の 2 件で、前者は前の分の行き先まで書き、後者は書いていません。
調べた範囲と、調べていないこと
- 読んだのは公開されている規約・プライバシーポリシー・ヘルプと、編集部が取得して保存したページだけです。実際に製品を動かして確かめた結果は書いていません。
- 対象は調べた AI 製品 36 件(うち「学習利用」の記述を持つ 34 件)。AI 製品全体の分布ではありません。段階ごとの実例は 34 件から、「切る前に入れた分」は 36 件のすべての調査項目から数えました。
- 確認時期は、段階ごとの記述が 2026-08-26、「切る前に入れた分」の数え直しが 2026-09-14 です。規約は月単位で変わります。
- 「書いていない」は「使われない」ではありません。 読んだ範囲で見つからなかった、という意味です(33 件がこれに当たります)。
- 入力の形式ごとの扱い(録音・画像・アップロードしたファイル・メタデータ)は、ここでは扱っていません。 その形式についての調査項目がまだ無く、数えられる状態になっていないためです。
- どのくらい残るのか、どのくらいの確率で出てくるのかは書いていません。DX Suite のように手順を公開している製品でも、提供元自身が完全な精度は担保しないと注記しています。出てくる可能性の目安は社内のどの情報までなら AI に入れてよいのか側で、公開研究を引いて扱っています。
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いずれも、一次資料に当たって調べたものです。
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製品ごとの学習利用・保管場所・持ち出しの調査は IT連携マップ(AI・自動化ツール一覧/業務システム一覧/稼働状況)で、出典 URL と調査日つきに 1 件ずつ公開しています。