kintone と freee は繋がるか — 重なる項目名は 48 件、残りは決めごと
kintone と freee は、どちらも API を持ち、どちらにも出来合いの連携の市場があります。だから問いは「繋がるか」ではありません。「何を作るか」です。
両方の欄を横に並べる
どちらも設計図(OpenAPI)を公開し、認証の方式も公開されています。 通信の部分で詰まる要素は、この 2 つの間にはほとんどありません。
比較項目:
| システム | 業務ワークフロー円滑度 | ||
|---|---|---|---|
| API/MCP | API の認証方式 | API 仕様 | |
| kintone | ◎公開 APIスタンダード以上で利用可コース別のレート上限 プラグイン・連携サービスはスタンダードコース以上と公式が散文で明記している。API リクエスト数の上限はコース別に価格表で公開。 | ◎OAuthAPIトークン パスワード認証/APIトークン認証/セッション認証 ほか 編集部確認 パスワード認証/APIトークン認証/セッション認証/OAuth 公式開発者ドキュメントに 4 方式の記載。ゲスト・2要素認証等の条件は原文参照。 | OpenAPI 3.1.0・128 paths(公式 GitHub が公開している OpenAPI 本体)。 |
| freee会計 | ◎公開 APIOAuth2開発者ポータル 公開 API あり(OAuth2)。公式開発者ポータルから全プロダクトの API リファレンスを公開。 / 料金ページでは「高度なAPI連携」(Salesforce・kintone 等 CRM システム連携)がアドバンスプラン以上の機能として区分されている。 | ◎OAuthスコープ OAuth2(authorization_code)。 | OpenAPI 3.0.1・96 paths / 151 operations(公式 GitHub、MIT ライセンス)。 |
◎ 条件なしで当てはまる ○ 条件つき・一部 △ 限定・要申請・無いと明記 × 当てはまらないと明記 ? 編集部がまだ確認していません ― 提供元が公開していない(編集部が調べた) — 記号は編集部の札から機械で付けています。物差しは項目ごとに違い、列の見出しがその項目の意味です。札の意味と根拠は各セルの要約を押すと出ます。
材料の調査日(最新): 2026-08-04
作業の本体は、項目名の対応づけ
編集部は、両方の公開された項目名を突き合わせました。
| 何を数えたか | 件数 |
|---|---|
| freee 側の項目名 | 435 |
| うち freee にしかない | 387 |
| kintone 側の項目名(公開アプリのテンプレートから) | 2,412 |
| うち kintone にしかない | 2,364 |
| 同じ名前で現れる項目 | 48 |
この 48 件が、そのまま渡せる候補です。 残りは「渡すのか、渡さないのか、どちらの名前に寄せるのか」を人が決めることになります。繋ぐ作業の見積もりが膨らむのは、この決めごとの数だからです。
読み方に 2 つ注意があります。① 項目名の重なりは、連携の可否ではありません。 名前が同じでも中身の意味が違うことはあり、名前が違っても同じものを指すことはあります。② 2 つの数は採り方が違うので、大小を比べるものではありません。 kintone 側は利用者が自分でアプリを作る仕組みなので、公開されているアプリのテンプレート(日本語版)から項目名を採っています。freee 側は公開されている様式から採っています。
重なっている項目名を見ると分かること
| 重なっていた項目名(一部) |
|---|
| 備考/内容/単位/単価/名前/金額/数量/小計/消費税 |
| 氏名/取引先/支店名/銀行名 |
| 入金日/支払日/請求日/見積日/発生日/締め日/申請日/更新日 |
業務の共通語は、思ったより狭いということです。 金額と日付と取引先のまわりだけが重なり、業務の中身に近い項目はほとんど重なりません。 だから対応表は「共通語の部分は機械的に、残りは業務を知っている人と決める」という作りになります。変換で決めることの一覧は なぜ変換が要るのか に置きました。
こう決める
| 順 | 手順 | こう判定する |
|---|---|---|
| 1 | 渡したいものを 1 つの業務に絞る(請求・経費・取引先など) | 全項目を渡そうとすると、決めごとが数百件になる |
| 2 | その業務で使う項目名を、両側から書き出す | 重なっているものは、そのまま対応させる |
| 3 | 片方にしかない項目を、渡す・渡さないで分ける | 渡さないと決めた項目は、記録に残す。後から必ず聞かれる |
| 4 | 出来合いの連携を、両方の市場で探す | kintone の連携サービスと freee のアプリストアの両方を見る |
| 5 | 残った範囲だけを自作の対象にする | ここまで来ると、見積もりは項目数で説明できる |
1 番目を飛ばすのが、この手の案件でいちばん多い失敗です。 kintone 側の条件(コースと上限)は kintone を外部と API で繋げるか、会計側の全体像は 会計はどこまで繋がるか に置きました。
調べた範囲:「48 件」は、kintone と freee の項目名を突き合わせて重なった数で、下の表と同じ調査記録の値です。重なる=そのまま渡せる、ではありません — 意味が同じかは人が決めます。表の記号や札から原文・出典と調査日が読めます。