IT連携マップシステムどうしのデータ連携・接続仕様のまとめ

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「業務を自動化したい」と調べ始めた瞬間、名前の洪水に遭います。

AI、生成AI、LLM、AIエージェント、Agent、MCP、RPA、iPaaS、ワークフロー、AI-OCR、ノーコード、ローコード、API、ChatGPT、Gemini、Claude、Microsoft 365 Copilot、GitHub Copilot、Power Automate、UiPath、WinActor、n8n、Make、Cursor、Perplexity、DeepSeek、Grok、Devin、NotebookLM、Dify、Ollama、Claude Code、Codex、Cline、Manus、Genspark、Felo、Yoom、TROCCO、ロボパット、BizRobo!、ASTERIA Warp、Agentforce、Antigravity、Kiro、CrewAI、Claude Cowork、OpenClaw、tsuzumi、exaBase 生成AI、DX Suite、スマートOCR、SmartRead、AIRead、LINE WORKS OCR、HULFT Square、アシロボ、Coopel、batton、EzRobot、マクロマン、MICHIRU RPA、SynchRoid、AUTORO、ActRecipe、Anyflow Automation、Anyflow Embed、bindit、BizteX Connect、Datable、IIJクラウドデータプラットフォームサービス、JENKA、JOINT iPaaS for SaaS、Magic xpi、Qanat Universe、Reckoner、SaaStainer、Waha! Transformer……。

これらの言葉、名前の洪水に遭っていませんか? そして——それぞれを、下のイラストのどこかに当てはめることは、できますか?

業務自動化の道具を工場に例えたイラストの全体図(番号ラベルなし)。天井の指令モニター、操作台に座る知能ロボット、ベルトコンベアと機械腕、紙の受入口、右壁の配線盤、タブレットを持つ現場の担当者が描かれている
業務自動化の道具を工場に例えたイラストの全体図(番号ラベルなし)。天井の指令モニター、操作台に座る知能ロボット、ベルトコンベアと機械腕、紙の受入口、右壁の配線盤、タブレットを持つ現場の担当者が描かれている

このイラストは ChatAI である Gemini Pro 3.1 + Nanobanana で生成されています。AI エージェントも同じことができます。

答え合わせは最後にあります。ここでは、業務自動化に使われている 66 製品を同じ様式で 1 つずつ調べ(2026-08-26 時点の公開情報)、6 役に分類して、この工場の絵に当てはめていきます。それぞれの役について、実業務で気になること — 用途・価格の数え方・導入しやすさ・安定性・壊れ方・前提条件・情報セキュリティ・継続性と出口 — も説明します。

業務自動化を、1 つの工場に例えると

66 製品は、次の 6 役に全部収まりました。

例え 正体 用途(何をするか)
工場の機械🏭 業務システム(会計・勤怠・販売…) データを持っている側。連携される側
電線(配線) API(Application Programming Interface) 機械に元から付いている「接続口」に挿す線
操作台 MCPModel Context Protocol AI のために整えられた操作口。配線の先につながる
タブレットの人👷‍♂️ 本物の人間(現場の担当者) 委任の範囲を決め、全体を監督する
① 天井の指令モニター💬 ChatAI(13 製品) 指示と答えを出す。手は出さない
② 操作台に座る人型ロボット🤖 AI エージェント(13 製品) 操作台(MCP)越しに、自分で判断して機械を触る
③ 生産ライン🔁 ワークフロー 仕事が流れる順番を作る
④ ラインの機械腕🦾 RPA(Robotic Process Automation)(12 製品) 決められた動きを、決められたとおり繰り返す
⑤ 配線盤🔌 iPaaS(Integration Platform as a Service)(③と合わせて 23 製品) どの線(API)をどこへ送るかを束ねる
⑥ 紙の受入口📄 AI-OCR(Optical Character Recognition=光学文字認識)(5 製品) 紙をデータに変える入口

略語の正体は上のとおりです。API・RPA・iPaaS・OCR は特定の団体規格ではなく仕組みの総称で、公式の規格書があるのは MCP だけmodelcontextprotocol.io)。LLM(Large Language Model=大規模言語モデル)は ① と ② の中身にあたる技術の名前です。

最初に、絵の主役ではないのに一番大事な 「工場の機械」=業務システム の話をさせてください。

会計の freee会計マネーフォワード クラウド会計弥生、人事労務の SmartHR、勤怠の KING OF TIME、顧客管理の Salesforce Sales Cloud、チャットの Slack —— 御社の業務データは、こうした業務システムの中にあります。自動化の道具はどれも、この「機械」を動かすための道具であって、機械の代わりではありません(API が初めての方は、先に「APIとは何か調べてみた」をどうぞ)。

kintone(サイボウズ)のようなローコード製品も、この絵では「機械」側です。既製の機械と違うのは、棚や配管を自分で組み立てられる機械だということ — プログラムを書かずに、自社の業務に合わせた業務システムを自分で作れます。作った後は他の機械と同じで、データを持ち、接続口(API)を持ちます。

そして、この工場で覚えることは実は 1 つだけです。

機械に接続口(API・MCP)があれば、AI は操作台から触れる。接続口の無い仕事は、機械腕が人の動きをなぞる。

では、絵を 1 か所ずつ拡大して見ていきます。

選ぶ順番 — 4 つの質問でだいたい決まる

選ぶ順番の 4 問と、社内 SE・情シスの有無、課金の単位の違いは、上のカードのページに置きました。

振り返り:66 の言葉は、この 6 役に収まる

業務自動化の道具を工場に例えたイラストの全体図。天井の指令モニターがChatAI、操作台に座る知能ロボットがAIエージェント、操作台がMCP、紙の受入口がAI-OCR、右壁の配線盤がiPaaS、ベルトコンベアがワークフロー、ラインの機械腕がRPA、タブレットを持つのは本物の人間の担当者。番号ラベルつき
業務自動化の道具を工場に例えたイラストの全体図。天井の指令モニターがChatAI、操作台に座る知能ロボットがAIエージェント、操作台がMCP、紙の受入口がAI-OCR、右壁の配線盤がiPaaS、ベルトコンベアがワークフロー、ラインの機械腕がRPA、タブレットを持つのは本物の人間の担当者。番号ラベルつき

冒頭の問いに戻ります。AI・ChatGPT・RPA・iPaaS・n8n……66 の言葉を、イラストに当てはめられるようになりましたでしょうか?

  • 相談する道具(① ChatAI💬)と、手を動かす道具(② AI エージェント🤖)は別物 — 分けるのは「委任状」
  • 接続口がある機械はライン🔁と配線盤🔌で、無い機械は機械腕🦾で
  • 紙が入口なら、まず受入口📄から

まとめ

持ち帰り 一言
名前ではなく役割 66 製品は、この工場の 6 役に全部収まった
接続口の有無が分かれ目 配線できる相手には配線(⑤)を、できない相手には機械腕(④)を
失敗は 2 種類 止まる失敗は設計で、止まらない失敗は委任状で管理する

ここでは総論です。各分類の製品比較・課金の軸・データの扱いは、今後の記事で 1 つずつ深掘りします。挙げた挙動はすべて 2026-08-26 時点でベンダー自身が公開ページに書いていたものです。仕様は変わるので、導入検討の際は各製品の公式ページの「エラー」「例外」の項をご確認ください — いちばん知りたいことは、たいていそこに書いてあります

調査記録で確かめる

6 役のうち 1 つ(AI エージェント)を例に、製品が自分をどう名乗っているかを調査記録から並べます。編集部の分類と、製品の自称は一致しないことがあります

比較項目:

条件なしで当てはまる  条件つき・一部  限定・要申請・無いと明記 × 当てはまらないと明記  編集部がまだ確認していません  提供元が公開していない(編集部が調べた) — 記号は編集部の札から機械で付けています。物差しは項目ごとに違い、列の見出しがその項目の意味です。札の意味と根拠は各セルの要約を押すと出ます。

材料の調査日(最新): 2026-09-05

ここから先は調査の詳細です(約 11 分)。上のカードだけで決められます。調べた 1 件ずつの記録は IT連携マップ に、出典 URL と調査日つきで公開しています。

調査の詳細

このページの答えは、以下の調べで出しました。対象・確認時期・出典を並べます。

① ChatAI=天井の指令モニター💬

工場の天井に浮かぶ指令モニターです。段取りを相談すれば図面も答えも返してくれます。中身は LLM(大規模言語モデル)— それを会話画面で使えるようにした製品群がこの分類です。ただし モニターは床に降りてきません。答えを読んで動くのは、あくまで人か、別の道具です。

Microsoft は Microsoft 365 Copilot の公式資料で「生成 AI によって生成される応答は、100% 事実であるという保証はありません。」と明記しています。

当てはまる言葉(13 製品)

製品 一言
ChatGPT OpenAI。会話型 AI の代名詞
Claude Anthropic。長い文書の読み書きに強い
Gemini Google。Google のサービス群と同居
Microsoft 365 Copilot Microsoft。Word・Excel の中で動く
DeepSeek 中国発。ウェブ版チャットは無料
Grok x.ai。X(SNS)と同居
Perplexity 検索と回答をひとつにした AI 検索
Felo 日本発の AI 検索。法人向けプランあり
Genspark 検索・資料作成・動画生成まで担う
NotebookLM(現 Gemini Notebook) Google。手元の資料だけに基づいて答える
exaBase 生成AI エクサウィザーズ。国産の法人向け生成 AI 環境
tsuzumi NTT。国産の軽量モデル
Ollama 自分のパソコンの中で動かすローカル実行

② AI エージェント=人型ロボット🤖

①との違いはただ 1 つ、実際に手を動かすことです。操作台の前に座り、機械のデータを読み、書き換え、注文まで出せます。

この人型ロボット専用に整えられた操作台が MCP(Model Context Protocol・公式規格)です。人間用の画面ではなく、AI が確実に操作できるように作られた操作口で、その先は配線(API)で各機械につながっています。つまり 操作台が置かれている機械にしか、ロボットは触れません

「委任状」の範囲を決めるのは、絵の中で唯一の人間 — タブレットを持った現場の担当者です。Kiro(AWS)は、まかせきりの設定を自動運転は既定でオフ公式ドキュメント)— 既定では切ってある設計にしています。委任状の範囲を広げるほど速くなり、同じ速さで危険も増えます。

当てはまる言葉(13 製品)

製品 一言
Agentforce Salesforce。顧客対応を代行し、手に負えないと人に引き継ぐ
Antigravity Google。変更前に止まって承認を求める設定が既定の推奨
Claude Code Anthropic。端末で動く開発エージェント
Claude Cowork Anthropic。Claude のプラン内で使う作業エージェント
Cline オープンソースの開発エージェント
Codex OpenAI。壁を越える操作は既定で人に確認
CrewAI 複数の AI を組ませて働かせる枠組み
Cursor AI を内蔵したコードエディタ
Devin Cognition。自律型の開発者 AI
GitHub Copilot GitHub。コード補完から始まった定番
Kiro AWS。まかせきりは既定オフ
Manus 汎用の作業代行エージェント
OpenClaw オープンソース。自分で用意した AI の鍵で動かす

③ 生産ライン=ワークフロー🔁

「受付 → 確認 → 記帳 → 通知」のように、仕事が流れる順番を作るのがワークフローです。ラインを流れるのは部品ではなくデータで、各工程に道具(①〜⑥のどれでも)を配置できます。

ラインの良さは 失敗が目に見えることです。たとえば Yoom は「エラーが発生するとフローボットが途中で停止し、「エラー」履歴に表示されます。」(ヘルプ)と明記しています。止まって、記録が残る。工場らしい、行儀のよい壊れ方です。

この役の製品は ⑤ 配線盤と共通です(1 つの製品が「ライン」と「配線盤」の 2 役を兼ねます)。23 製品のうち、流れの組み立てと、エラー時の進退(止める・続ける・別経路へ)まで公式資料で確認できた 14 製品をここに挙げます。残る 9 製品は ⑤ に載せます。

ワークフローとして確認できた製品(14 製品)

製品 エラー時の流れ(公式資料の要旨)
Yoom エラーで止まり、履歴に残る
n8n 処理ごとに「止める・続ける・やり直す」を選ぶ。既定は止まる
Make 何も設定しなければ巻き戻して止まる。受け皿は 5 種から選ぶ
Dify 失敗時を「止める・代替値で続行・失敗経路へ」から選ぶ。既定は止まる
TROCCO 失敗タスクの後続を実行するか選べる。失敗地点から再実行
ASTERIA Warp 異常終了は記録される。通知は自分でフローに組む
HULFT Square 例外を見張る区間を作り、別処理へ流せる
AUTORO エラーを無視して進む既定の動作がある(後述)
ActRecipe 実行履歴が「成功・失敗・警告」の 3 つで残る
Anyflow Embed エラーなら別のステップへ遷移させられる
IIJクラウドデータプラットフォームサービス 通信エラーは 3 回まで自動リトライ(止める設定は無い)
JENKA 停止の設定を切ると後続が動く
JOINT iPaaS for SaaS エラー時に別のワークフローを起動できる
Magic xpi その場で止まるのが基本。エラーポリシーを番号単位で設定

④ ラインの機械腕=RPA🦾

RPA は Robotic Process Automation(ロボットによる業務自動化)の略です。絵の中では、ラインに据え付けられて決められた動きを正確に繰り返す機械腕です(台車にも RPA と書いてあります)。

腕は考えません。人がやっていた手作業を、教えられたとおりに、教えられた位置でなぞるだけです。だから 接続口の無い機械が相手でも働けます — 配線が挿せない古いシステムを動かす唯一の方法が、人と同じ手順の再現だからです。その代わり、部品の置き場所が少し変われば掴み損ねます。画面の模様替えで RPA が止まるのは、この宿命です。

Microsoft の Power Automate は「既定では、デスクトップ フローはエラーが発生すると実行を停止します。」(公式)。アシロボは「アシロボ実行中、画面解像度を変更すると誤動作する可能性がございます。」(製品ページ)と、壊れ方を正直に書いています。

当てはまる言葉(12 製品)

製品 一言
UiPath 世界大手。失敗時の動きを 4 つから選んでおける
WinActor 国産の定番。目印が見つからないと通常は止まる
Power Automate(デスクトップ フロー) Microsoft。既定でエラー停止
ロボパットAI/ロボパットDX FCE。止まった直前の画面を記録して残す
BizRobo! 同時実行数と開発シート数で数える(ロボットの数では課金しない)
アシロボ 1 契約で PC 2 台。解像度変更に注意と明記
batton アカウント数課金(PC 台数では課金しない)
Coopel アクションごとに「エラーを無視」を選べる
EzRobot ライセンス=PC 台数のわかりやすい数え方
マクロマン 台数でも実行数でもなく、サポートの厚さで課金
MICHIRU RPA ライセンス=同時実行できる台数
SynchRoid ライセンスパック単位で契約

②の AI エージェントとの違いは「考えるか、なぞるか」。腕は速くて安く、間違え方も想定どおり。考える仕事は腕には任せられません。

⑤ 配線盤=iPaaS、電線=API🔌

iPaaS は Integration Platform as a Service(つなぐ機能だけを提供するクラウド)の略。機械の接続口から来た線を束ね、どのデータをどこへ送るかを一枚の盤で決めます。配線の正体は API(Application Programming Interface — 機械同士が呼び合うための接続口の総称)と、その先の MCP です。

線が挿せるのは、機械の側に接続口が用意されているときだけ — 別に調べた日本の業務システム 68 件では、API があるのは 51 件、MCP で直結できるのは 18 件、そして 16 件は接続口が見つかりませんでした(2026-08-26 時点。56 件を公開度 × 契約条件の 2 軸で分けた詳細は「「APIあります」の実態を調べてみた」に)。配線盤がどれだけ立派でも、挿す口が無ければ線は届きません。接続口の無い機械に残された道が、④ の機械腕です。

つながった後の話 — 両側に API があっても項目の形が合わずに変換が要る、という現実は「「両方にAPIがあれば繋がる」は本当か調べてみた」で扱っています。

当てはまる言葉(③の 14 製品に加えて 8 製品)

製品 一言
Anyflow Automation 国産 iPaaS
bindit フロー実行数と登録ユーザー数で数える
BizteX Connect シナリオ(フロー)数が軸
Datable 設定数・連携量・接続先数の 3 軸で数える
Qanat Universe JBCC の国産データ連携
Reckoner データ量(GB/月)と実行回数で数える
SaaStainer by JOINT 連携アプリ 1 本ごとの月額
Waha! Transformer サーバー単位+CPU コア数で数える

⑥ 紙の受入口=AI-OCR📄

OCR は Optical Character Recognition(光学文字認識)の略で、AI-OCR はその読み取りに AI を使う製品群。紙や PDF を読み取ってデータにする、工場の搬入口です。搬入口が詰まればラインは全部止まるので、紙が入口の業務では、ここを最初に整えるのが定石です。

調べた 5 社に共通していたのは、全社が「読み違いは起こる前提」で作っていることでした。DX Suite(AI inside)は「もっとも、生成AIを用いるか否かにかかわらず、OCRが誤った出力・不適切な出力をする可能性は否定できません。必要に応じて、人の目によるチェック及び修正をフローに入れていただくことをご検討ください。」(注意事項)と正面から書いています。複数人で確かめる工程には「ベリファイ」と名前まで付いています。

当てはまる言葉(5 製品)

製品 一言
DX Suite AI inside。確からしさで確認の要否を自動判定
AIRead 読み取り結果を専用画面で確認・修正
LINE WORKS OCR(現 LINE WORKS PaperOn) 複数人で確かめる「ベリファイ」の流れを用意
スマートOCR 確からしさを色分け表示。学習利用の停止は文書での申し出制
SmartRead 画像と認識結果を見比べる確認画面。学習利用は画面のチェックで選択

壊れ方が、いちばん違う

失敗のかたちは2つあることを示す対比図。ライン側(ワークフロー・RPA・iPaaS)の失敗は設計の範囲内で、多くは既定で止まり記録が残る。操作台のロボット(AIエージェント)の失敗は認知の外に出うるとベンダー自身が書いており、間違えたまま進み続けることがある。抑えるのは委任状の範囲で、委任状を書くのは人間
失敗のかたちは2つあることを示す対比図。ライン側(ワークフロー・RPA・iPaaS)の失敗は設計の範囲内で、多くは既定で止まり記録が残る。操作台のロボット(AIエージェント)の失敗は認知の外に出うるとベンダー自身が書いており、間違えたまま進み続けることがある。抑えるのは委任状の範囲で、委任状を書くのは人間

道具を選ぶとき、カタログは「できること」を教えてくれますが、失敗したときに何が起きるかはなかなか教えてくれません。66 製品の公式資料を探すと、54 製品でベンダー自身の記述が見つかりました。並べると、はっきり 2 つの世界に分かれます。

**ライン側(③ワークフロー・④RPA・⑤iPaaS)の失敗は、設計の範囲内で起きます。**止まるか、続けるかは人が決めた設定どおりに動き、多くは既定で止まります。生産ラインが止まるのは目に見える失敗で、対処も設計できます。

ただし注意が 2 つ。第一に、止まらない設定を持つ製品もあり、AUTORO はエラーを無視して先へ進む設定について「この設定は、デフォルトではONの状態になっています。」(サポート)と書いています。第二に、記述が見つかった 24 製品のうち 8 製品は、何も設定しなかったときにどちらになるかを書いていませんでした。「エラーなら止まりますよね?」は、契約前に確かめる価値のある一問です。

操作台のロボット(② AI エージェント)の失敗は、設計者の認知の外に出ることがあります。Google は Gemini の代行機能について「Gemini は誤った判断を下し、予期せぬ購入やサードパーティとのデータ共有を行う可能性があるため、これらの機能を使用する際はご注意ください。」(公式)と書き、Cline は控えが無いまま自動承認にすると、問題に気づく前に多くの変更が積み上がるので不安が残る気づく前に多くの変更が加わりうる公式)と警告しています。

つまりこうです。

ラインの失敗は「止まる」。操作台のロボットの失敗は「間違えたまま働き続ける」ことがある。 前者は設計で潰せる。後者は 委任状の範囲(どこで人の承認を挟むか)で抑える。 そして委任状を書くのは、絵の中でただ一人の人間の仕事です。

これはどちらが優れているという話ではなく、管理のしかたが別物だという話です。ベンダー各社が自分でそう書いています。

ただし、ここまでは絵の話です。 ベンダーの記述を「止まるか、そのまま進むか」で実際に割った調査では、 止まるか進むかは製品の種類では決まりませんでした — ※ライン側にも「止まらない」が、 ロボット側にも「既定で止まる」が在ります**。そして **そもそもその問いに答える記述が無い製品が、 いちばん多い※ という結果でした。 絵は管理のしかたの違いを掴むためのもので、自社が使う製品の既定値は 1 件ずつ読むしかありません。 件数の内訳は次の記事にあります。

調べた範囲と、調べていないこと

対象は、業務自動化に使われている 66 製品を同じ様式で 1 つずつ調べたもの、2026-08-26 時点の公式資料です。6 つの役に分けたのは編集部で、ベンダーの自称カテゴリではありません(自称と違う製品もあります)。本文の 68 件・56 件は業務システム側の別の調査の分母です(それぞれの記事に対象と時期があります)。調べていないのは、海外で使われていて日本に入っていない製品と、社内の自作ツールです。

この記事に登場するシステム(9)

KING OF TIMELINE WORKSSalesforce Sales CloudSlackSmartHRfreee会計kintoneマネーフォワード クラウド会計弥生(会計/青色申告 オンライン/Next)

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