IT連携マップシステムどうしのデータ連携・接続仕様のまとめ

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「AI を使った攻撃が増えた」と聞くと、守る側も AI を入れなければ間に合わないのでは、と考えるのは自然です。何が起きたかは 「AI が攻撃した」は何が起きたか に、見出しの数字が何を数えているかは 「AI 攻撃が急増」で増えたのは何か にまとめています。

先に知りたいのは、AI で攻撃の何が変わり、守りの何を変えればよいか、のはずです。攻撃と防御の当事者が自ら公表した一次資料から、5 つの変化と変わらないこと、変化ごとの守り方を並べ、そのうえで AI でしか守れないのかに答えます。


AI で攻撃はどう変わるか — 5 つの変化と、変わらないこと

AIで攻撃がどう変わるかを、5つの変化と変わらないことの6行で並べた図。1 速くなる: 公表から悪用までが週から日の単位に(Google Cloud・2025年後半)、試作コードの公開から22分で悪用の試み(Cloudflare・2024年)。2 攻撃に手を出せる人が増える: 攻撃に必要な技能の壁が下がる(Anthropic・Google・英国NCSC・Europol・警察庁)。3 自動で回る: 作戦の80〜90%をAIが実行した例、ピーク時はしばしば毎秒複数の要求(Anthropic・2025年11月)。4 AIの能力が伸びる: AIがこなせるサイバー作業の長さが4.7か月ごとに倍(英国AISIの推定)、GPT-6 Astraがサイバー分野で初めてCriticalに(OpenAI・2026年9月)。5 見分けにくくなる: AIの翻訳で母国語でも違和感のない文面が書ける(IPA)ので、日本語が不自然なら偽物という見分け方はそれだけでは頼れない。変わらないこと: 突かれる場所は既知のもので、盗まれた資格情報・修正を当てていない機器・公開したままのサービス(Anthropic・2026年9月)。探されるのは常態で、警察庁のセンサーに1日・1 IPあたり9,605.7件(令和7年)。「急増」の数字の多くは各社が自社の基準で数えた指標で、被害の件数にAIと結びついた増加は出ていない
AIで攻撃がどう変わるかを、5つの変化と変わらないことの6行で並べた図。1 速くなる: 公表から悪用までが週から日の単位に(Google Cloud・2025年後半)、試作コードの公開から22分で悪用の試み(Cloudflare・2024年)。2 攻撃に手を出せる人が増える: 攻撃に必要な技能の壁が下がる(Anthropic・Google・英国NCSC・Europol・警察庁)。3 自動で回る: 作戦の80〜90%をAIが実行した例、ピーク時はしばしば毎秒複数の要求(Anthropic・2025年11月)。4 AIの能力が伸びる: AIがこなせるサイバー作業の長さが4.7か月ごとに倍(英国AISIの推定)、GPT-6 Astraがサイバー分野で初めてCriticalに(OpenAI・2026年9月)。5 見分けにくくなる: AIの翻訳で母国語でも違和感のない文面が書ける(IPA)ので、日本語が不自然なら偽物という見分け方はそれだけでは頼れない。変わらないこと: 突かれる場所は既知のもので、盗まれた資格情報・修正を当てていない機器・公開したままのサービス(Anthropic・2026年9月)。探されるのは常態で、警察庁のセンサーに1日・1 IPあたり9,605.7件(令和7年)。「急増」の数字の多くは各社が自社の基準で数えた指標で、被害の件数にAIと結びついた増加は出ていない

図を上から読みます。① から ⑤ が変わったことで、いちばん下の行が変わらないことです。

変化 何が起きているか
① 速くなる 2025 年後半、公表から悪用までが週から日の単位に縮んだ。
Google Cloud(2026・Cloud Threat Horizons Report 2026 年上半期版)原文
Google Cloud Security observed the window between vulnerability disclosure to active exploitation collapse from weeks to days in the second half of 2025.

出典を開く確認 2026-09-26

英国 NCSC は、AI がさらに縮めることはほぼ確実と見ている
英国 NCSC(2025-05-07・2027 年までに AI がサイバー脅威に与える影響の評価)原文
The time between disclosure and exploitation has shrunk to days and AI will almost certainly reduce this further.

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② 攻撃に手を出せる人が増える 技術の乏しい犯罪者が、以前なら何年もの訓練が要った作業(ランサムウェアの開発など)を AI で行っている
Anthropic(2025-08-27・AI の悪用の検知と対処の報告)原文
Criminals with few technical skills are using AI to conduct complex operations, such as developing ransomware, that would previously have required years of training.

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③ 自動で回る 作戦の 80〜90% を AI が実行した例がある。
Anthropic(2025-11-13・AI 主導のスパイ活動の遮断)原文
the threat actor was able to use AI to perform 80-90% of the campaign, with human intervention required only sporadically (perhaps 4-6 critical decision points per hacking campaign)

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ピーク時はしばしば毎秒複数の要求を出した
Anthropic(2025-11-13・AI 主導のスパイ活動の遮断)原文
At the peak of its attack, the AI made thousands of requests, often multiple per second

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④ AI の能力が伸びる AI がこなせるサイバー作業の長さは、2024 年末から 4.7 か月ごとに倍になっていたと英国 AISI は推定した
英国 AI Security Institute(2026-05-13・自律的な AI のサイバー能力はどれだけ速く伸びているか)原文
In February 2026, we internally estimated that the length of cyber tasks AI models could complete had doubled every 4.7 months since late 2024 – already an acceleration from our November 2025 estimate of 8 months.

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⑤ 見分けにくくなる AI の翻訳で、フィッシングの文面を標的の母国語で違和感なく書けるようになった
IPA 情報処理推進機構(2026 年 3 月・情報セキュリティ 10 大脅威 2026 解説書[組織編]p.17)原文
AI による翻訳機能・能力の向上により、攻撃者が Web ページの翻訳やフィッシングの文面を標的の母国語で違和感なく表現することを可能にし

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変わらないこと 攻撃そのものは既知の手口で、盗まれた資格情報・修正を当てていない出入口の機器・公開したままのサービスなどが突かれる。
Anthropic(2026-09-10・AI の悪用の検知と対処 2026 年 9 月版)原文
The attacks themselves are familiar, involving stolen credentials, unpatched edge devices, exposed services, SQL injection, and phishing.

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インターネットに出ている機器は、常に探されている
警察庁サイバー警察局(令和 8 年 3 月・令和 7 年におけるサイバー空間をめぐる脅威の情勢等について)原文
令和7年に警察庁が設置したセンサーにおいて検知した、ぜい弱性探索行為等の不審なアクセス件数は、1日・1IP アドレス当たり 9,605.7 件(前年比 0.9%増)と、引き続き高水準で推移しており、その大部分が海外を送信元とするアクセスで占められている(図表 13)。

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5 つの分け方は、報告を並べたうえでの私たちの整理です。速くなった分のうち AI によるものがどれだけかは、読んだ報告のどれも数えていません。④ は評価機関が測った能力で、実際の攻撃で観測した数ではありません。

守りはどう変わるか — 変化ごとの手当て

守りがどう変わるかを、攻撃の変化ごとの手当てとして6行で並べた図。1 速くなる: 修正を日の単位で当て、自動更新にし、当てるまでのつなぎにWAF(対策A)。2 攻撃に手を出せる人が増え常に探される: 外から入れる入口を減らし、使わない入口を閉じる(対策A)。3 自動で回る: 検知から遮断までを人の目視に頼らずに速くする(対策C)。4 AIの能力が伸びる: 強いAIを持つ攻撃者がいる前提で守りの層を重ねる(英国NCSC・IPA)。5 見分けにくくなる: 見た目で見分けず、フィッシングに強い多要素認証(パスキーなど)へ(対策B)。追加 AIの道具も狙われる: AIのAPIキーとアカウントを本番の資格情報と同じに守る(対策G)。変わらない突かれる場所には、今までの基本(対策A・B)がそのまま効く。記号は7つの対策(A〜G)の記号
守りがどう変わるかを、攻撃の変化ごとの手当てとして6行で並べた図。1 速くなる: 修正を日の単位で当て、自動更新にし、当てるまでのつなぎにWAF(対策A)。2 攻撃に手を出せる人が増え常に探される: 外から入れる入口を減らし、使わない入口を閉じる(対策A)。3 自動で回る: 検知から遮断までを人の目視に頼らずに速くする(対策C)。4 AIの能力が伸びる: 強いAIを持つ攻撃者がいる前提で守りの層を重ねる(英国NCSC・IPA)。5 見分けにくくなる: 見た目で見分けず、フィッシングに強い多要素認証(パスキーなど)へ(対策B)。追加 AIの道具も狙われる: AIのAPIキーとアカウントを本番の資格情報と同じに守る(対策G)。変わらない突かれる場所には、今までの基本(対策A・B)がそのまま効く。記号は7つの対策(A〜G)の記号

図を上から読みます。各行の上が攻撃の変化、矢印の後がそれに合わせた守りの変化で、記号は 「AI が攻撃した」は何が起きたか の 7 つの対策の記号です。

変化 守りの変化
速くなる 修正を日の単位で当て、できる限り自動更新にする。
Anthropic(2026-04-07・Claude Mythos Preview のサイバー能力の技術報告)原文
software users and administrators will need to drive down the time-to-deploy for security updates, including by tightening the patching enforcement window, enabling auto-update wherever possible

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当てるまでは WAF のルールの更新などで入口で止める
Google Cloud(Cloud Threat Horizons Report H1 2026・2025 年後半の観測)原文
Defensively, organizations should pivot from manual patching to automated defenses—such as patching the Web Application Firewall (WAF)—to neutralize exploits at the network edge before software updates can be applied.

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人が増え、常に探される 外から入れる入口を一覧にし、使っていないものを閉じる。攻撃者は侵入する隙のある標的を探す
警察庁サイバー警察局(令和 8 年 3 月・令和 7 年におけるサイバー空間をめぐる脅威の情勢等について)原文
ランサムウェア攻撃は基本的に金銭目的であり、攻撃者は侵入する「隙」のある標的を探して攻撃を行う。

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自動で回る 検知から遮断までを、人が画面を見る運用に頼らずに速くする
Google Cloud(2026・Cloud Threat Horizons Report 2026 年上半期版)原文
This activity, along with AI-assisted attempts to probe targets for information and continued threat actor emphasis on data-focused theft, indicates that organizations should be turning to more automatic defenses.

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AI の能力が伸びる 強い AI を持つ攻撃者がいる前提で守る。
英国 NCSC・AI Security Institute(2026-03-30・フロンティア AI に備える防御側へのブログ)原文
defenders should assume that at least some attackers already have access to capable AI tools.

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修正が無いことを前提に層を重ね、異常を検知する
IPA 情報処理推進機構(2026-03・情報セキュリティ 10 大脅威 2026 解説書[組織編])原文
修正パッチが無いことを前提とした多層防御、異常を検知する仕組み・体制を構築する。

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見分けにくくなる 見た目で見分けるのをやめ、フィッシングに強い多要素認証(パスキーなど)にする
Google Cloud(Cloud Threat Horizons Report H1 2026・2025 年後半の観測)原文
Enforce phishing-resistant MFA using physical hardware keys or FIDO2-compliant passkeys.

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AI の道具も狙われる AI の鍵とエージェントの連携を、本番の資格情報と同じに扱う
Anthropic(2026-09-10・AI の悪用の検知と対処 2026 年 9 月版)原文
Organizations should treat AI keys and agent integrations with the same level of seriousness as they do production credentials

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並べると、新しく足すものは一部で、多くは今までの対策を速く・例外なく回すことです。英国の NCSC も、最も効果のある対策は新しいものでも実験的なものでもないと書いています。

英国 NCSC・AI Security Institute(2026-03-30・フロンティア AI に備える防御側へのブログ)原文
The most effective actions are not novel or experimental.

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「AI でしか守れない」と書いた一次資料は見つからなかった

AIでしか守れないのかを2段で比べた図。上段はAIを防御に使うことについてで、MicrosoftとNCSCの「必要・使うべき」とGoogleとDARPAの実績。下段は基本の対策と人の手についてで、NCSCの「基本が最も効く」と、修正に平均2週間かかる人の手。下に中小企業の順番を置く
AIでしか守れないのかを2段で比べた図。上段はAIを防御に使うことについてで、MicrosoftとNCSCの「必要・使うべき」とGoogleとDARPAの実績。下段は基本の対策と人の手についてで、NCSCの「基本が最も効く」と、修正に平均2週間かかる人の手。下に中小企業の順番を置く

図は、AI を防御に使うことについて書かれたことと、同じ資料が基本の対策と人の手について書いたことを 2 段に並べたものです。

発表元(時期) AI を防御に使うことについて 基本の対策について
Microsoft(2025年3月・自社製品の発表) 攻撃の速さと複雑さは人の能力を超え、AI エージェントは現代のセキュリティに必要
Microsoft(2025-03-24・Security Copilot の AI エージェントの発表)原文
The relentless pace and complexity of cyberattacks have surpassed human capacity and establishing AI agents is a necessity for modern security.

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英国 NCSC(国家サイバーセキュリティセンター)と AI Security Institute(2026年3月) 攻撃側を強めうる同じ能力を、守る側も使わなければならない
英国 NCSC・AI Security Institute(2026-03-30・フロンティア AI に備える防御側へのブログ)原文
Since frontier AI capabilities potentially strengthen cyber attackers, cyber defenders must use the same capabilities to drive defensive advantage.

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AI は弱い基盤を補わず、強みも弱みも増幅する
英国 NCSC・AI Security Institute(2026-03-30・フロンティア AI に備える防御側へのブログ)原文
AI won’t compensate for weak security foundations, but it will amplify both strengths and weaknesses.

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いちばん強い Microsoft の言い方でも「必要」までで、しかも自社の製品を紹介する発表です。英国の NCSC は、AI を使った攻撃は守りの固い相手より弱い相手に対して速く広がるので、基本の守りが欠かせないとしています。

英国 NCSC・AI Security Institute(2026-03-30・フロンティア AI に備える防御側へのブログ)原文
Since AI will more quickly enable rapid scaling of attacks against ‘soft' rather than ‘hard’ targets, strong baseline security is vital.

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AI による防御の実績と、確かめて直す人の手で詰まっていることは、調査の詳細にまとめています。

中小企業は何から手を付けるか

中小企業が手を付ける順番を、左から右へ3つの箱で示した図。1 基本の対策(多要素認証・機器とアカウントの一覧・安全な設定・ログ)、2 今の製品の標準機能(自動更新を有効にし、メールや端末の保護機能を切らない)、3 外部サービス(自社で見張れない部分を任せる)。AIの製品を足す前に1から。下の効く対策はA プログラムを更新するとB 鍵を金庫にで、どの種類にも効く土台。AIの製品を足すなら、その道具も攻撃される対象の一部として扱う(英国NCSC)
中小企業が手を付ける順番を、左から右へ3つの箱で示した図。1 基本の対策(多要素認証・機器とアカウントの一覧・安全な設定・ログ)、2 今の製品の標準機能(自動更新を有効にし、メールや端末の保護機能を切らない)、3 外部サービス(自社で見張れない部分を任せる)。AIの製品を足す前に1から。下の効く対策はA プログラムを更新するとB 鍵を金庫にで、どの種類にも効く土台。AIの製品を足すなら、その道具も攻撃される対象の一部として扱う(英国NCSC)

図は、手を付ける 3 つの順番を左から並べたものです。

順 何をするか 根拠
1 基本の対策。多要素認証、機器とアカウントの一覧、アクセスの管理、安全な設定、ログ 多要素認証以外は NCSC の基本。
英国 NCSC・AI Security Institute(2026-03-30・フロンティア AI に備える防御側へのブログ)原文
ensure you have the cyber security basics in place, such as: accurate asset inventories robust access controls secure configuration comprehensive logging

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多要素認証は Anthropic
Anthropic(2026-05-22・Project Glasswing の最初の報告)原文
These include steps like hardening networks’ default configurations, enforcing multi-factor authentication, and keeping comprehensive logs for detection and response.

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2 今の製品の標準機能を使う。自動更新を有効にし、メールや端末に入っている保護機能を切らない 更新はできる限り自動にする
Anthropic(2026-04-07・Claude Mythos Preview のサイバー能力の技術報告)原文
software users and administrators will need to drive down the time-to-deploy for security updates, including by tightening the patching enforcement window, enabling auto-update wherever possible

出典を開く確認 2026-09-26

3 自社で見張れない部分を、外部のサービスに頼む AI による監視の効果の研究は、専任の監視チームを持つ組織が対象
Microsoft の研究者(2024-11・生成 AI とセキュリティ監視チームの生産性の研究)原文
We present the first statistical evidence of productivity enhancements from GAI tools accruing to security operations center (SOCs) analysts in live operations.

出典を開く確認 2026-09-26

2 と 3 の中身と順番は、資料を並べたうえでの私たちの提案です。AI の製品を足すなら、その道具も攻撃される対象の一部として扱います。

英国 NCSC・AI Security Institute(2026-03-30・フロンティア AI に備える防御側へのブログ)原文
these tools should be designed and deployed securely in their own right, and treated as part of the attack surface.

出典を開く確認 2026-09-26

ここから先は調査の詳細です(約 11 分)。上のカードだけで決められます。調べた 1 件ずつの記録は IT連携マップ に、出典 URL と調査日つきで公開しています。

調査の詳細

このページは、AI を使った攻撃と防御について、公的機関・AI の提供元・競技の主催者・ソフトウェアの保守者・調査会社が自ら公表した一次資料を読み、AI で攻撃の何が変わったか、「AI でしか守れない」と書いたものがあるか、AI による防御の実績と限界がどう書かれているかを並べました。5 つの変化の分け方と、変化ごとの守りの対応は、資料を並べたうえでの私たちの整理です。引用はすべて 2026年9月26日に原本を取り直し、原文のまま在ることを確かめています。製品を自分で試してはいません。「見つからなかった」は下の表の資料についての話で、世の中のすべての資料を調べた結果ではありません。

読んだ資料

発表した組織 公表 何の資料か
英国 NCSC 2024年1月24日 AI がサイバー脅威に与える影響の評価
Cloudflare 2024年7月11日 アプリケーションセキュリティの報告(公開から悪用までの時間)
Google Project Zero 2024年11月1日 Big Sleep が見つけた最初の実例
Microsoft の研究者 2024年11月 生成 AI とセキュリティ監視チームの生産性の研究(PDF)
Microsoft 2025年3月24日 Security Copilot の AI エージェントの発表
英国 NCSC 2025年5月7日 2027 年までに AI がサイバー脅威に与える影響の評価
XBOW 2025年6月24日 報奨金ランキングで首位になった経緯
curl の開発者 2025年7月14日 脆弱性の報告に占める AI の粗悪な報告
Google 2025年7月15日 2025年夏のセキュリティの取り組み
IBM 2025年7月30日 Cost of a Data Breach Report 2025 の発表
米 DARPA 2025年8月8日 AI Cyber Challenge の決勝の結果
Anthropic 2025年8月27日 AI の悪用の検知と対処(技能の壁)
Anthropic 2025年10月3日 防御のための AI の開発
Google DeepMind 2025年10月6日 CodeMender の発表
Microsoft 2025年10月16日 Microsoft Digital Defense Report 2025 の紹介
Anthropic 2025年11月13日 AI 主導のスパイ活動の遮断
Google Cloud 2026年 Cloud Threat Horizons Report 2026 年上半期版(PDF)・公表ページ
CrowdStrike 2026年2月24日 2026 Global Threat Report の解説
警察庁 2026年3月 令和 7 年におけるサイバー空間をめぐる脅威の情勢等について(PDF)
IPA 2026年3月 情報セキュリティ 10 大脅威 2026 解説書[組織編](PDF)
英国 NCSC・AI Security Institute 2026年3月30日 フロンティア AI に備える防御側へのブログ
Anthropic 2026年4月7日 Claude Mythos Preview のサイバー能力の技術報告
Google Threat Intelligence Group 2026年5月11日 AI を使った脆弱性の悪用と初期侵入
英国 AI Security Institute 2026年5月13日 自律的な AI のサイバー能力はどれだけ速く伸びているか
Anthropic 2026年5月22日 Project Glasswing の最初の報告
IBM 2026年7月29日 Cost of a Data Breach Report 2026 の発表
Anthropic 2026年8月26日更新 脆弱性の協調開示の集計ページ
OpenAI 2026年9月3日 GPT-6 Astra のシステムカード
Anthropic 2026年9月10日 AI の悪用の検知と対処 2026 年 9 月版

5 つの変化の数字の読み方

変化 数字 読み方
① 速くなる 公表から約 48 時間で、暗号資産の採掘プログラムを仕込む動きがあった
Google Cloud(2026・Cloud Threat Horizons Report 2026 年上半期版)原文
approximately 48 hours of CVE-2025-55182’s public

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Google Cloud が 2025 年後半に観測した、1 件の脆弱性についての話
① 速くなる 攻撃の試作コードの公開から 22 分で悪用が試みられた例
Cloudflare(2024-07-11・アプリケーションセキュリティ報告 2024 年版)原文
we have seen exploits as fast as 22 minutes after a proof of concept was released.

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2024 年の報告で、AI には触れていない
② 人が増える AI は、初心者の犯罪者などの壁を下げる
英国 NCSC(2024-01-24・AI がサイバー脅威に与える影響の評価)原文
AI lowers the barrier for novice cyber criminals, hackers-for-hire and hacktivists to carry out effective access and information gathering operations.

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英国 NCSC の 2024 年 1 月の見通し
④ 能力が伸びる GPT-6 Astra が、OpenAI の基準でサイバー分野の Critical に初めて達した
OpenAI(2026-09-03・GPT-6 Astra のシステムカード)原文
Astra is our first model to reach the Critical level of cybersecurity capability under our Preparedness Framework.

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開発元が自ら測った能力で、実際の攻撃の数ではない
④ 能力が伸びる AI で作られたとみられるゼロデイの攻撃コードを、攻撃者が使った例を初めて確認した
Google Threat Intelligence Group(2026-05-11・AI を使った脆弱性の悪用と初期侵入)原文
For the first time, GTIG has identified a threat actor using a zero-day exploit that we believe was developed with AI.

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Google の 2026 年 5 月の報告。「とみられる」は報告自身の書き方
変わらないこと 警察庁のセンサーが検知した不審なアクセスは、1 日・1 IP アドレスあたり 9,605.7 件で、高い水準が続いている
警察庁サイバー警察局(令和 8 年 3 月・令和 7 年におけるサイバー空間をめぐる脅威の情勢等について)原文
令和7年に警察庁が設置したセンサーにおいて検知した、ぜい弱性探索行為等の不審なアクセス件数は、1日・1IP アドレス当たり 9,605.7 件(前年比 0.9%増)と、引き続き高水準で推移しており、その大部分が海外を送信元とするアクセスで占められている(図表 13)。

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令和 7 年。インターネットに出ている機器は、常に探されている

「AI 攻撃が急増」という見出しの数字の多くは、各社が自社の基準で「AI が関わった」と判定した指標です。CrowdStrike は、AI を取り入れた攻撃者による攻撃の数が 2024 年より 89% 増えたと書いています。

CrowdStrike(2026-02-24・2026 Global Threat Report の解説ブログ)原文
Most threat actors that integrated AI increased their attack volume: CrowdStrike observed an 89% increase in the number of attacks by AI-enabled adversaries compared to 2024.

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一方、AI かどうかを問わない警察庁の統計では、令和 7 年のランサムウェア被害の報告件数は 226 件で、高い水準が続いているとされています。
警察庁(2026-03・令和7年におけるサイバー空間をめぐる脅威の情勢等について)原文
令和7年におけるランサムウェアの被害報告件数は 226 件であり、依然として高水準で推移している

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この統計に、AI と結びついた増加は示されていません。

守りの変化のうち、フィッシングに強い多要素認証については、正しい ID とパスワードの組を持たれていても、乗っ取りを狙う攻撃の 99% 超を止められると Microsoft が書いています。

Microsoft(2025-10-16・Microsoft Digital Defense Report 2025 の紹介記事)原文
The implementation of phishing-resistant multifactor authentication (MFA) can stop over 99% of this type of attack even if the attacker has the correct username and password combination.

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AI による防御の実績

AIが守りで出した成果を、左から右へ3つの箱で示した図。左は守る側のAI(Big Sleep・AIxCCの参加チーム・Project Glasswing)、中は脆弱性を見つける(競技用に仕込んだ脆弱性の86%を見つけた、AIxCC。協力先と1万件超、Glasswing)、右は直す・先に止める(見つけた分の68%を直した、AIxCC。悪用されかけた脆弱性を先に止めた、Big Sleep)。成果が出ているのは、ソフトウェアの弱点を見つけて直す場面
AIが守りで出した成果を、左から右へ3つの箱で示した図。左は守る側のAI(Big Sleep・AIxCCの参加チーム・Project Glasswing)、中は脆弱性を見つける(競技用に仕込んだ脆弱性の86%を見つけた、AIxCC。協力先と1万件超、Glasswing)、右は直す・先に止める(見つけた分の68%を直した、AIxCC。悪用されかけた脆弱性を先に止めた、Big Sleep)。成果が出ているのは、ソフトウェアの弱点を見つけて直す場面

図を左から読みます。守る側の AI として、Google の Big Sleep、米 DARPA の競技 AIxCC、Anthropic の Project Glasswing が並んでいます(左)。AI は脆弱性を見つけ(中)、競技では見つけた分を直し、Big Sleep は悪用される直前の脆弱性を先に止めました(右)。AI が防御で成果を出しているのは、主にソフトウェアの脆弱性(弱点)を見つけて直す場面です。

取り組み(発表元・時期) 何ができたか
Big Sleep(Google・2024年11月) Big Sleep が初めて見つけた実在の脆弱性(広く使われるデータベース SQLite の、悪用できるもの)。
Google Project Zero(2024-11-01・Big Sleep が見つけた最初の実例)原文
Today, we're excited to share the first real-world vulnerability discovered by the Big Sleep agent: an exploitable stack buffer underflow in SQLite, a widely used open source database engine.

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正式版に入る前だったので、利用者に影響は無かった
Google Project Zero(2024-11-01・Big Sleep が見つけた最初の実例)原文
Fortunately, we found this issue before it appeared in an official release, so SQLite users were not impacted.

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Big Sleep(Google・2025年7月) 脅威情報と組み合わせ、使われる直前の脆弱性を先に止めた。
Google(2025-07-15・2025 年夏のサイバーセキュリティの取り組み)原文
Through the combination of threat intelligence and Big Sleep, Google was able to actually predict that a vulnerability was imminently going to be used and we were able to cut it off beforehand.

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Google は、AI エージェントが実際の悪用を直接くじいた初めての例だと考えている
Google(2025-07-15・2025 年夏のサイバーセキュリティの取り組み)原文
We believe this is the first time an AI agent has been used to directly foil efforts to exploit a vulnerability in the wild.

出典を開く確認 2026-09-26

AIxCC(米国防高等研究計画局 DARPA・2025年8月) 競技用に仕込んだ脆弱性の 86% を見つけ、見つけた分の 68% を直した。
米 DARPA(2025-08-08・AI Cyber Challenge の決勝結果)原文
teams identified 86% of the competition’s synthetic vulnerabilities, an increase from 37% at semifinals, and patched 68% of the vulnerabilities identified, an increase from 25% at semifinals.

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1 課題あたり平均約 152 ドル
米 DARPA(2025-08-08・AI Cyber Challenge の決勝結果)原文
Competitor CRSs proved they can create valuable bug reports and patches for a fraction of the cost of traditional methods, with an average cost per competition task of about $152.

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Project Glasswing(Anthropic・2026年5月) 約 50 の協力先と、深刻度が高いか重大な脆弱性を 1 万件超見つけた
Anthropic(2026-05-22・Project Glasswing の最初の報告)原文
we and our approximately 50 partners have used Claude Mythos Preview to find more than ten thousand high- or critical-severity vulnerabilities across the most systemically important software in the world.

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見つける量と速さは、大きく伸びています。問題は、その後ろです。成果が中小企業に届くのは、直った版が配られ、それを自社で入れたときです。

詰まっているのは、確かめて直す人の手

脆弱性を見つけてから守りが変わるまでの4つの段を、左から右へ並べた図。見つける(AI。量は大きく伸びた)、確かめて知らせる(人の選別と確認が速さを決める)、直す(開示2,300件のうち修正が分かっているのは421件)、入れる(使う側の自社。直った版を入れなければ守りは変わらない)。下の効く対策はA プログラムを更新するで、最後の段は自社なので更新は自動にする。深刻な1件の修正に平均2週間かかり、修正が出ても広く入ったとは限らない。見つける速さは上がり、その後ろの段が進み具合を決める(Anthropic)
脆弱性を見つけてから守りが変わるまでの4つの段を、左から右へ並べた図。見つける(AI。量は大きく伸びた)、確かめて知らせる(人の選別と確認が速さを決める)、直す(開示2,300件のうち修正が分かっているのは421件)、入れる(使う側の自社。直った版を入れなければ守りは変わらない)。下の効く対策はA プログラムを更新するで、最後の段は自社なので更新は自動にする。深刻な1件の修正に平均2週間かかり、修正が出ても広く入ったとは限らない。見つける速さは上がり、その後ろの段が進み具合を決める(Anthropic)

図を左から読みます。AI が脆弱性を見つけ(1 つ目の箱)、人が確かめて保守者に知らせ(2 つ目)、ソフトウェアの保守者が修正を作り(3 つ目)、使う側が直った版を入れます(4 つ目)。4 つ目の箱が、自社です。

Anthropic は、進み具合を決めるのは、以前は脆弱性を見つける速さだったが、今は AI が見つけた大量の脆弱性を確かめ、知らせ、直す速さだと書いています。

Anthropic(2026-05-22・Project Glasswing の最初の報告)原文
Progress on software security used to be limited by how quickly we could find new vulnerabilities. Now it’s limited by how quickly we can verify, disclose, and patch the large numbers of vulnerabilities found by AI.

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詰まっているのは、選別し、報告し、修正を作って配る人の手です。
Anthropic(2026-05-22・Project Glasswing の最初の報告)原文
the bottleneck in fixing bugs like these is the human capacity to triage, report, and design and deploy patches for them.

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段階 担う人 書かれていること
見つける AI 上の実績のとおり、量は大きく伸びた
確かめて知らせる 外部の調査会社など 人による選別と確認が、全体の速さを決めている
Anthropic(2026-08-26 更新・脆弱性の協調開示ダッシュボード)原文
since the process of independent human triage and review is the rate limiting step.

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直す ソフトウェアの保守者 2026年8月26日時点で、開示した 2,300 件のうち修正が分かっているのは 421 件。
Anthropic(2026-08-26 更新・脆弱性の協調開示ダッシュボード)原文
As of August 26, 2026, we've disclosed 2,300 vulnerabilities across 392 open source projects. To our knowledge, 421 of these have been patched.

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深刻な 1 件の修正に平均 2 週間
Anthropic(2026-05-22・Project Glasswing の最初の報告)原文
On average, a high- or critical-severity bug found by Mythos Preview takes two weeks to patch.

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入れる 使う側(自社) 修正が出ても、広く入ったとは限らない
Anthropic(2026-08-26 更新・脆弱性の協調開示ダッシュボード)原文
though this does not guarantee that those patches have been widely installed.

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中小企業に関わるのは最後の段です。Anthropic は、現実の被害のかなりの部分は、修正が公開済みなのにまだ当てていないシステムで起きると書いています。

Anthropic(2026-04-07・Claude Mythos Preview のサイバー能力の技術報告)原文
A large fraction of real-world harm comes from N-days: vulnerabilities that have been publicly disclosed and patched, but which remain exploitable on the many systems that haven't yet applied the fix.

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AI がどれだけ速く見つけても、直った版を入れなければ守りは変わりません。

限界と逆効果

AIによる防御の限界と逆効果を、左から右へ3つの箱で示した図。左はAIが大量に作る(脆弱性の報告や修正を速く大量に出せる)、中は人が確かめずに出す(確かめる手間を省くと)、右は受け取る側の時間を奪う(curlに届いた報告の約20%がAIの粗悪な報告で、報告全体のうち本物の脆弱性は約5%)。自動の対応は、誤ると元の攻撃より大きな被害になることがある(英国NCSC)
AIによる防御の限界と逆効果を、左から右へ3つの箱で示した図。左はAIが大量に作る(脆弱性の報告や修正を速く大量に出せる)、中は人が確かめずに出す(確かめる手間を省くと)、右は受け取る側の時間を奪う(curlに届いた報告の約20%がAIの粗悪な報告で、報告全体のうち本物の脆弱性は約5%)。自動の対応は、誤ると元の攻撃より大きな被害になることがある(英国NCSC)

図を左から読みます。AI が脆弱性の報告や修正を大量に作り(左)、人が確かめずにそのまま出すと(中)、受け取る側の時間を奪います(右)。実績を出した取り組みも、限界を自分で書いています。

取り組み・調査 書かれている限界
CodeMender(Google DeepMind・2025年10月) 半年で 72 件の修正をオープンソースに出したが、
Google DeepMind(2025-10-06・CodeMender の発表)原文
Over the past six months that we’ve been building CodeMender, we have already upstreamed 72 security fixes to open source projects, including some as large as 4.5 million lines of code.

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作った修正はすべて人の研究者が確かめてから出している
Google DeepMind(2025-10-06・CodeMender の発表)原文
Currently, all patches generated by CodeMender are reviewed by human researchers before they’re submitted upstream.

出典を開く確認 2026-09-26

XBOW(自動の侵入テスト・2025年6月) 脆弱性報奨金の米国ランキングで首位になったが、
XBOW(2025-06-24・HackerOne の米国ランキングで首位になった経緯)原文
For the first time in bug bounty history, an autonomous penetration tester has reached the top spot on the US leaderboard.

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提出前に自社の担当者が確かめていた。
XBOW(2025-06-24・HackerOne の米国ランキングで首位になった経緯)原文
All findings were fully automated, though our security team reviewed them pre-submission to comply with HackerOne’s policy on automated tools.

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約 1,060 件の提出のうち、
XBOW(2025-06-24・HackerOne の米国ランキングで首位になった経緯)原文
XBOW submitted nearly 1,060 vulnerabilities.

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重複 208 件・参考扱い 209 件
XBOW(2025-06-24・HackerOne の米国ランキングで首位になった経緯)原文
Across all submissions, 208 were marked as duplicates, 209 as informative and 36 as not applicable (most of them self-closed by our team).

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curl の開発チーム(2025年7月・報告を受ける側) 2025年の報告の約 20% が AI による粗悪な報告。
curl 開発者 Daniel Stenberg(2025-07-14・脆弱性報告に占める AI の粗悪な報告)原文
The general trend so far in 2025 has been way more AI slop than ever before (about 20% of all submissions)

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報告全体のうち、本物の脆弱性は約 5%
curl 開発者 Daniel Stenberg(2025-07-14・脆弱性報告に占める AI の粗悪な報告)原文
In early July, about 5% of the submissions in 2025 had turned out to be genuine vulnerabilities.

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Microsoft の研究(2024年11月) 自社の AI 製品を導入した組織で、事案の解決時間が 30.13% 短い傾向があった。
Microsoft の研究者(2024-11・生成 AI とセキュリティ監視チームの生産性の研究)原文
We find that GAI adoption is associated with a 30.13% reduction in security incident mean time to resolution.

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ただし原因とは特定できないと自分で書いている
Microsoft の研究者(2024-11・生成 AI とセキュリティ監視チームの生産性の研究)原文
While unobserved confounders inhibit causal identification

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英国 NCSC(2026年3月) 自動の対応は、誤ると元の攻撃より大きな被害になることがある
英国 NCSC・AI Security Institute(2026-03-30・フロンティア AI に備える防御側へのブログ)原文
Incorrect or overly aggressive responses can result in service disruptions, data loss, or operational failures – in some cases exceeding the impact of the original attack.

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AI が作ったものを人が確かめる手間は、残ったままです。確かめずに出せば、受け取る側の人の時間を奪います。

「使うべき」と書いた資料が添えていること

AI を防御に使うよう勧めている資料は複数あります。同じ資料が何を添えているかも並べます。

資料 勧めていること 同じ資料が添えていること
英国 NCSC(2026年3月) 少なくとも一部の攻撃者は既に高い能力の AI を持っていると考えるべき
英国 NCSC・AI Security Institute(2026-03-30・フロンティア AI に備える防御側へのブログ)原文
defenders should assume that at least some attackers already have access to capable AI tools.

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最も効果のある対策は、新しいものでも実験的なものでもない
英国 NCSC・AI Security Institute(2026-03-30・フロンティア AI に備える防御側へのブログ)原文
The most effective actions are not novel or experimental.

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Anthropic(2025年11月) 攻撃に使えるのと同じ能力が、防御にも欠かせない。
Anthropic(2025-11-13・AI 主導のスパイ活動の遮断)原文
The answer is that the very abilities that allow Claude to be used in these attacks also make it crucial for cyber defense.

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監視の自動化、脅威の検知、脆弱性の評価、事故対応で、防御に AI を試すよう勧める
Anthropic(2025-11-13・AI 主導のスパイ活動の遮断)原文
We advise security teams to experiment with applying AI for defense in areas like Security Operations Center automation, threat detection, vulnerability assessment, and incident response.

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初期設定の強化、多要素認証、検知と対応のためのログを挙げている(2026年5月)
Anthropic(2026-05-22・Project Glasswing の最初の報告)原文
These include steps like hardening networks’ default configurations, enforcing multi-factor authentication, and keeping comprehensive logs for detection and response.

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Anthropic(2025年10月) 防御のための能力を伸ばした その能力の多くはまだ始まったばかりで、専門家と確立した手順には及ばない
Anthropic(2025-10-03・防御のための AI の開発)原文
many of its capabilities are nascent and do not yet match those of security professionals and established processes.

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Big Sleep の 2 つの時点

2024年11月の最初の報告で、Big Sleep のチームは、現時点では、対象に合わせて作った自動検査(ファザー)でも、脆弱性を見つける力は少なくとも同じくらいだろうと書いていました。

Google Project Zero(2024-11-01・Big Sleep が見つけた最初の実例)原文
The position of the Big Sleep team is that at present, it's likely that a target-specific fuzzer would be at least as effective (at finding vulnerabilities).

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2025年7月の報告は、脅威情報と組み合わせた使い方で、悪用の直前に止めた例を挙げています。2 つは別の種類の成果で、見つける力そのものを比べ直した数字は、読んだ範囲にはありませんでした。

AIxCC の数字の範囲

86% と 68% は、競技のために仕込んだ脆弱性についての数字です。5,400 万行のコードの中の、仕込んだ脆弱性を見つけて直す競技でした。

米 DARPA(2025-08-08・AI Cyber Challenge の決勝結果)原文
teams’ systems attempted to identify and generate patches for synthetic vulnerabilities across 54 million lines of code.

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そのほかに、仕込んでいない本物の脆弱性も 18 件見つかっています。
米 DARPA(2025-08-08・AI Cyber Challenge の決勝結果)原文
teams also discovered 18 real, non-synthetic vulnerabilities that are being responsibly disclosed to open source project maintainers.

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開示の数と、保守者の負担

項目 書かれていること
保守者の状況 AI が作った質の低い報告の洪水に直面している
Anthropic(2026-05-22・Project Glasswing の最初の報告)原文
maintainers have been facing a deluge of low-quality, AI-generated bug reports.

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保守者からの頼み 修正を作る時間が要るので、開示の速さを落としてほしいと頼んだ保守者もいる
Anthropic(2026-05-22・Project Glasswing の最初の報告)原文
some have even asked us to slow down our rate of our disclosures because they need more time to design patches.

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1 件の重さ curl では、報告 1 件に 3〜4 人が関わり、1 人あたり 30 分から 3 時間ほどかかる
curl 開発者 Daniel Stenberg(2025-07-14・脆弱性報告に占める AI の粗悪な報告)原文
Every report thus engages 3-4 persons. Perhaps for 30 minutes, sometimes up to an hour or three. Each.

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提出した数 XBOW は約 1,060 件を提出した
XBOW(2025-06-24・HackerOne の米国ランキングで首位になった経緯)原文
XBOW submitted nearly 1,060 vulnerabilities.

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効果の数字の読み方

防御に AI を使った効果の数字は、どれも比べた結果です。

調査 数字 比べ方
Microsoft の研究(2024年11月) 事案の解決時間が 30.13% 短い傾向 仮に原因だとしても、導入していない組織にとっての平均の効果は大きく見積もりすぎになると、自分で書いている
Microsoft の研究者(2024-11・生成 AI とセキュリティ監視チームの生産性の研究)原文
even assuming our estimates are causal, our estimates would overstate the average productivity impact of Copilot for non-adopters.

出典を開く確認 2026-09-26

IBM(2025年7月) AI と自動化を広く使う組織は、侵害の費用が平均 190 万ドル低く、侵害への対応期間が平均 80 日短い
IBM(2025-07-30・Cost of a Data Breach Report 2025 の発表)原文
organizations using AI and automation extensively throughout their security operations saved an average $1.9 million in breach costs and reduced the breach lifecycle by an average of 80 days.

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2024年3月〜2025年2月に侵害を受けた 600 組織の調査
IBM(2025-07-30・Cost of a Data Breach Report 2025 の発表)原文
is based on data breaches experienced by 600 organizations globally from March 2024 through February 2025.

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IBM(2026年7月) AI と自動化を使うと答えた組織は侵害の費用が平均 200 万ドル近く低く、4 分の 1 の組織はまだ使っていない
IBM(2026-07-29・Cost of a Data Breach Report 2026 の発表)原文
Companies that reported using AI and automation in security operations cut breach costs by an average of almost $2 million dollars, yet one in four organizations have still not adopted these tools in their security operations.

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2025年3月〜2026年2月に侵害を受けた 602 組織の調査
IBM(2026-07-29・Cost of a Data Breach Report 2026 の発表)原文
is based on breaches experienced by 602 organizations globally between March 2025 and February 2026.

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IBM の 2 年分は同じ向きを示しています。ただし、使ったから費用が下がったのか、予算や人員のようなほかの違いで下がったのかは、この比べ方では分けられません。Microsoft の研究が自分で書いている限界と同じ形です。

調べていないこと

  • 製品やサービスを自分で試して、効果を確かめてはいません
  • 取り組みの成果は、どれも発表した組織自身の報告です。第三者が同じ数字を確かめたかは調べていません
  • 機械で取り直せなかった資料(ログイン画面やアクセスの拒否を返すページ)は使っていません

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