IT連携マップ
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AI で攻撃が速くなり、脆弱性が公表されてから悪用されるまでの時間は、週から日の単位に縮みました(「AI 攻撃が急増」で増えたのは何か)。では、その脆弱性の情報は、日本語でいつ読めるようになるのでしょうか。

IT連携マップ編集部は、米国の CISA が 2026 年 9 月 1 日から 11 月 7 日に KEV(既知の悪用された脆弱性)カタログに入れた脆弱性のうち、CVE の記録が 2026 年に公開された 74 件を 1 件ずつたどりました。結論は、悪用は公開の日に始まり、日本語の情報は後から届く、です。74 件の 41%(30 件)は、CVE の記録の公開の前後 1 日のうちに KEV カタログに入りました。英語の NVD には 74 件すべてが 2 時間以内に掲載されましたが、日本語の JVN iPedia(脆弱性対策情報データベース)は中央値 4.6 日後で、JPCERT/CC の注意喚起が出たのは 15% でした。

CISA の KEV カタログに2026年9月から11月に入った74件を、CVE の記録の公開からの日数の時間軸に並べた図。悪用が確認された件は、30件(41%)が公開の前後1日にKEVカタログに入った。英語のNVDは中央値0.8時間で、74件すべてが2時間以内に掲載された。日本語のJPCERT/CCの注意喚起は、出たのが11件(15%)だけだった。日本語のJVN iPediaは中央値4.6日で、93%に掲載された。下の箱は対応で、待たずに自ら集める。製品ベンダーのセキュリティアドバイザリとKEVカタログを毎日集め、自社のソフトウェア構成情報と照合し、AIと脆弱性管理ツールで自動化する。国家サイバー統括室の2026年11月5日の注意喚起の対策例と、Project YATA-Shieldの「高性能AIを積極的にサイバー防御に活用」と同じ方向。日本語の注意喚起だけを待つと、悪用が分かってから日の単位で遅れる。
CISA の KEV カタログに2026年9月から11月に入った74件を、CVE の記録の公開からの日数の時間軸に並べた図。悪用が確認された件は、30件(41%)が公開の前後1日にKEVカタログに入った。英語のNVDは中央値0.8時間で、74件すべてが2時間以内に掲載された。日本語のJPCERT/CCの注意喚起は、出たのが11件(15%)だけだった。日本語のJVN iPediaは中央値4.6日で、93%に掲載された。下の箱は対応で、待たずに自ら集める。製品ベンダーのセキュリティアドバイザリとKEVカタログを毎日集め、自社のソフトウェア構成情報と照合し、AIと脆弱性管理ツールで自動化する。国家サイバー統括室の2026年11月5日の注意喚起の対策例と、Project YATA-Shieldの「高性能AIを積極的にサイバー防御に活用」と同じ方向。日本語の注意喚起だけを待つと、悪用が分かってから日の単位で遅れる。

だから、日本語の情報を待たずに、AI と自動化で自ら集めます。AI で守りの何を変えるかの全体は、AI を使った攻撃は AI でしか守れないのかにまとめています。ここでは、そのうち「脆弱性を知る」ところの速さを測りました。


なぜ今、脆弱性を知る速さが要るのか?

AIが攻撃を速くしていることを、国と大手の発表で並べた図。日本政府のProject YATA-Shield(2026年5月)は、AIの悪用で攻撃のスピード・規模が劇的に増加と書いた。Google Cloud(2026年)は、2025年後半に公表から悪用までが週から日に縮んだと書いた。英国NCSC(2025年5月)は、公表から悪用までは日の単位で、AIはさらに縮めると書いた。米国CISA(2026年6月)は、攻撃者のAIが修正の公開から悪用までの守る側の猶予を縮めうると書いた。Cloudflare(2024年)は、実証コードの公開から22分で悪用された例を挙げた。守る側も、脆弱性を日の単位より速く知る必要がある。
AIが攻撃を速くしていることを、国と大手の発表で並べた図。日本政府のProject YATA-Shield(2026年5月)は、AIの悪用で攻撃のスピード・規模が劇的に増加と書いた。Google Cloud(2026年)は、2025年後半に公表から悪用までが週から日に縮んだと書いた。英国NCSC(2025年5月)は、公表から悪用までは日の単位で、AIはさらに縮めると書いた。米国CISA(2026年6月)は、攻撃者のAIが修正の公開から悪用までの守る側の猶予を縮めうると書いた。Cloudflare(2024年)は、実証コードの公開から22分で悪用された例を挙げた。守る側も、脆弱性を日の単位より速く知る必要がある。

図は、AI と攻撃の速さについて、国と大手が書いたことを並べたものです。

発表元 書いたこと
日本政府の Project YATA-Shield(2026 年 5 月) AI の悪用で、攻撃のスピードと規模が劇的に増加している
内閣官房 国家サイバー統括室ほか関係省庁「AI 性能の高度化を踏まえたサイバーセキュリティ対策の強化について ~Project YATA-Shield~」(2026-05-18)原文
サイバー攻撃に AI が悪用されることで、攻撃のスピード・規模が劇的に増加するなど

出典を開く確認 2026-11-07

Google Cloud 2025 年後半に、公表から悪用までが週から日へ
Google Cloud(2026・Cloud Threat Horizons Report 2026 年上半期版)原文
Google Cloud Security observed the window between vulnerability disclosure to active exploitation collapse from weeks to days in the second half of 2025.

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英国の NCSC(国家サイバーセキュリティセンター) 公表から悪用までは日の単位に縮み、AI がさらに縮めることはほぼ確実
英国 NCSC(2025-05-07・2027 年までに AI がサイバー脅威に与える影響の評価)原文
The time between disclosure and exploitation has shrunk to days and AI will almost certainly reduce this further.

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米国の CISA 攻撃者の AI が、修正の公開から悪用までの守る側の猶予を縮めうる
CISA の拘束力のある運用指令 BOD 26-04(2026-06-10)原文
their use of AI may further narrow the time defenders have to react between patch release and possible exploitation

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Cloudflare 実証コードの公開から 22 分で悪用された例がある
Cloudflare(2024-07-11・アプリケーションセキュリティ報告 2024 年版)原文
we have seen exploits as fast as 22 minutes after a proof of concept was released.

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国は、より高速かつ大量に脆弱性が発見・修正されることを前提に、対策を強めるよう求めています。

内閣官房 国家サイバー統括室ほか関係省庁「AI 性能の高度化を踏まえたサイバーセキュリティ対策の強化について ~Project YATA-Shield~」(2026-05-18)原文
より高速かつ大量に脆弱性が発見・修正されることを前提とした対策強化

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Google Cloud も、より自動的な防御に向かうべきだと書いています。
Google Cloud(2026・Cloud Threat Horizons Report 2026 年上半期版)原文
This activity, along with AI-assisted attempts to probe targets for information and continued threat actor emphasis on data-focused theft, indicates that organizations should be turning to more automatic defenses.

出典を開く確認 2026-11-07

では、脆弱性の情報は、誰がどこに出すのでしょうか。

脆弱性の情報は、誰がどこに出すのか?

脆弱性の情報が、製品ベンダーのセキュリティアドバイザリとCVEの記録で公開されたあと、英語と日本語のどこに、どれだけの速さで掲載されたかを示した図。英語(米国)は、NVDに74件すべてが2時間以内に掲載され、CISAのKEVカタログには悪用が確認されたものだけが入り、30件は公開の前後1日だった。日本語は、JVN iPediaに69件(93%)が中央値4.6日で掲載され、JPCERT/CCの注意喚起は11件(15%)、IPAの重要なセキュリティ情報は4件だった。英語の情報を、待たずに自ら集める。
脆弱性の情報が、製品ベンダーのセキュリティアドバイザリとCVEの記録で公開されたあと、英語と日本語のどこに、どれだけの速さで掲載されたかを示した図。英語(米国)は、NVDに74件すべてが2時間以内に掲載され、CISAのKEVカタログには悪用が確認されたものだけが入り、30件は公開の前後1日だった。日本語は、JVN iPediaに69件(93%)が中央値4.6日で掲載され、JPCERT/CCの注意喚起は11件(15%)、IPAの重要なセキュリティ情報は4件だった。英語の情報を、待たずに自ら集める。

図は、脆弱性の情報が公開されたあと、英語と日本語のどこに掲載されるかを示したものです。製品ベンダーのセキュリティアドバイザリと CVE の記録で公開され、英語の NVD と KEV カタログに先に掲載され、日本語の JVN iPedia と注意喚起には後から掲載されます。KEV カタログは悪用が確認された脆弱性の一覧で、

CISA(米国サイバーセキュリティ・インフラストラクチャ安全保障庁)の KEV カタログ原文
CISA maintains the authoritative source of vulnerabilities that have been exploited in the wild.

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CISA は 24 時間以内の更新を目指しています。
CISA の BOD 26-04 の実施の手引き原文
CISA aims to update the KEV within 24 hours.

出典を開く確認 2026-11-07

では、悪用された 74 件は、実際にどこに何日で掲載されたのでしょうか。

悪用された 74 件は、どこに何日で掲載されたか?

CISA の KEV カタログに2026年9月1日から11月7日に入り、CVE の記録が2026年に公開された74件が、どこに、CVE の記録の公開から何日以内に掲載されたかを、掲載先ごとの横の積み上げ棒で示した図。棒の中の数は件数。NVD(米国・英語)は、2 日以内74。CISA の KEV カタログ(悪用が確認された脆弱性)は、2 日以内30、3〜7 日14、8〜30 日13、31 日より後17。JVN iPedia(日本語)は、2 日以内15、3〜7 日33、8〜30 日15、31 日より後6、掲載されていない5。JPCERT/CC の注意喚起は、2 日以内9、3〜7 日2、掲載されていない63。IPA の重要なセキュリティ情報は、2 日以内4、掲載されていない70。NVD は74件すべてが2時間以内に掲載された。日本語の JVN iPedia は69件に掲載されたが、中央値は4.6日。JPCERT/CC と IPA の注意喚起は、出たうちの多くが2日以内だったが、出たのは一部だった。
CISA の KEV カタログに2026年9月1日から11月7日に入り、CVE の記録が2026年に公開された74件が、どこに、CVE の記録の公開から何日以内に掲載されたかを、掲載先ごとの横の積み上げ棒で示した図。棒の中の数は件数。NVD(米国・英語)は、2 日以内74。CISA の KEV カタログ(悪用が確認された脆弱性)は、2 日以内30、3〜7 日14、8〜30 日13、31 日より後17。JVN iPedia(日本語)は、2 日以内15、3〜7 日33、8〜30 日15、31 日より後6、掲載されていない5。JPCERT/CC の注意喚起は、2 日以内9、3〜7 日2、掲載されていない63。IPA の重要なセキュリティ情報は、2 日以内4、掲載されていない70。NVD は74件すべてが2時間以内に掲載された。日本語の JVN iPedia は69件に掲載されたが、中央値は4.6日。JPCERT/CC と IPA の注意喚起は、出たうちの多くが2日以内だったが、出たのは一部だった。

図は、74 件が CVE の記録の公開から何日以内に掲載されたかを、掲載先ごとに積み上げたものです。

掲載先 掲載された件数 速さ
NVD(英語) 74 件すべて 2 時間以内(中央値 0.8 時間)
JVN iPedia(日本語) 69 件(93%) 中央値 4.6 日・2 日以内は 15 件
JPCERT/CC の注意喚起 11 件(15%) 出たうち 9 件は 2 日以内
IPA の重要なセキュリティ情報 4 件 4 件とも 2 日以内

日本語の注意喚起は、出れば多くが 2 日以内でしたが、出たのは一部でした。JVN iPedia は、ほとんどの件を数日後に掲載しました。では、悪用は、どのくらい早く始まるのでしょうか。

どのくらい早く悪用されるのか?

公開と同じころに悪用される割合を、横棒で比べた図。この74件では、公開の前後1日でKEVカタログに入ったのが41%(30件)。CISAの統計(2021年の指令の説明)では、悪用が確認された脆弱性のうち、公表の当日に悪用されたのが42%、2日以内が50%。数えたものは違うが、どちらも4割ほど。この30件がJVN iPediaに掲載されたのは、中央値51時間後(27件)。
公開と同じころに悪用される割合を、横棒で比べた図。この74件では、公開の前後1日でKEVカタログに入ったのが41%(30件)。CISAの統計(2021年の指令の説明)では、悪用が確認された脆弱性のうち、公表の当日に悪用されたのが42%、2日以内が50%。数えたものは違うが、どちらも4割ほど。この30件がJVN iPediaに掲載されたのは、中央値51時間後(27件)。

図は、公開と同じころに悪用された割合を、私たちの 74 件と CISA の統計で比べたものです。

IT連携マップ編集部が数えると、74 件の 41%(30 件)が公開の前後 1 日のうちに KEV カタログに入りました。CISA の統計でも、悪用が確認された脆弱性の 42% は公表の当日に、50% は 2 日以内に使われていました。

CISA の BOD 22-01(廃止)原文
42% are being used on day 0 of disclosure; 50% within 2 days; and 75% within 28 days

出典を開く確認 2026-11-07

数えたものは違いますが、どちらも 4 割ほどです。

この 30 件のうち JVN iPedia に掲載されたのは 27 件で、中央値 51 時間後でした。JPCERT/CC の注意喚起は 7 件でした。日本語の情報を待つと、悪用が分かってから日の単位で遅れます。修正が出る前から悪用される脆弱性は、ゼロデイ脆弱性と呼ばれます。では、各国は、対応の速さをどう決めているのでしょうか。

EU・米国・日本は、速さをどう決めているか?

欧州連合・米国・日本の脆弱性の速さの決まりを3行で並べた図。EUは2026年9月11日から、製品を作る会社が、悪用されている脆弱性に気づいてから24時間以内に早期の警告、72時間以内に通知する。起点は製造者が気づいた時。米国は連邦政府の機関が、外から届き完全に乗っ取られ攻撃を自動化できる脆弱性を3日以内に直す。起点は、KEVカタログに掲載された日か、機関が自分で見つけた日の早い方。日本は、公表日をJPCERT/CCが開発者に最初に連絡を試みた日から45日後を目安にするが、義務ではない。2026年11月5日の国の注意喚起は、対応の期限を組織ごとに決めるよう求めている。起点がそろっていないので、横に並べて速さを比べない。
欧州連合・米国・日本の脆弱性の速さの決まりを3行で並べた図。EUは2026年9月11日から、製品を作る会社が、悪用されている脆弱性に気づいてから24時間以内に早期の警告、72時間以内に通知する。起点は製造者が気づいた時。米国は連邦政府の機関が、外から届き完全に乗っ取られ攻撃を自動化できる脆弱性を3日以内に直す。起点は、KEVカタログに掲載された日か、機関が自分で見つけた日の早い方。日本は、公表日をJPCERT/CCが開発者に最初に連絡を試みた日から45日後を目安にするが、義務ではない。2026年11月5日の国の注意喚起は、対応の期限を組織ごとに決めるよう求めている。起点がそろっていないので、横に並べて速さを比べない。

図は、EU・米国・日本の速さの決まりを、起点と誰の義務かと一緒に並べたものです。

EU は製造者に 24 時間以内の早期の警告を求め、

EU サイバーレジリエンス法(Regulation (EU) 2024/2847)第 14 条原文
within 24 hours of the manufacturer becoming aware of it

出典を開く確認 2026-11-07

米国は連邦政府の機関に 3 日以内の修正を求め、
CISA の BOD 26-04 の実施の手引き原文
if CISA determines that the vulnerability is present in a publicly exposed asset, the technical impact is total, and that it is automatable by an adversary, the KEV's due date will reflect a 3-day patching deadline

出典を開く確認 2026-11-07

日本は公表日を最初の連絡から 45 日後とする目安を置いています。
IPA・JPCERT/CC 情報セキュリティ早期警戒パートナーシップガイドライン原文
45 日後を目安とします

出典を開く確認 2026-11-07

起点も誰の義務かも違うので、数字だけで速さは比べられません。国の 2026 年 11 月 5 日の注意喚起は、対応の期限を組織ごとに決めるよう求めています。
内閣官房 国家サイバー統括室(2026-11-05)原文
対応の優先順位及び期限を決定し

出典を開く確認 2026-11-07

では、日本語の情報を待たずに、どう知ればよいのでしょうか。

日本語の情報を待たずに、どう知るか?

日本語の情報を待たずに、AIと自動化で毎日照合する4つの手順を、上から順に並べた図。国家サイバー統括室の2026年11月5日の注意喚起の対策例と同じ手順。1はソフトウェア構成情報を作る(使っている製品と版の一覧)。2はセキュリティアドバイザリとKEVカタログを毎日集める(製品ベンダーの発表とCISAの一覧を、日本語の情報を待たずに読み、英語はAIに訳して要約させる。IT連携マップのセキュリティ情報で、製品ベンダーの発表をまとめて見られる)。3は構成情報と照合し、影響を速やかに特定する(AIや脆弱性管理ツールで自動化する。国は「高性能AIを積極的にサイバー防御に活用」と書いた)。4は修正を当てるか、暫定的な緩和策でつなぐ(すぐに修正を当てられないときは、影響を受ける機能の停止やアクセス制限でつなぐ)。日本語の注意喚起とJVN iPediaは、確かめと社内への説明に使う。
日本語の情報を待たずに、AIと自動化で毎日照合する4つの手順を、上から順に並べた図。国家サイバー統括室の2026年11月5日の注意喚起の対策例と同じ手順。1はソフトウェア構成情報を作る(使っている製品と版の一覧)。2はセキュリティアドバイザリとKEVカタログを毎日集める(製品ベンダーの発表とCISAの一覧を、日本語の情報を待たずに読み、英語はAIに訳して要約させる。IT連携マップのセキュリティ情報で、製品ベンダーの発表をまとめて見られる)。3は構成情報と照合し、影響を速やかに特定する(AIや脆弱性管理ツールで自動化する。国は「高性能AIを積極的にサイバー防御に活用」と書いた)。4は修正を当てるか、暫定的な緩和策でつなぐ(すぐに修正を当てられないときは、影響を受ける機能の停止やアクセス制限でつなぐ)。日本語の注意喚起とJVN iPediaは、確かめと社内への説明に使う。

図は、国家サイバー統括室の 2026 年 11 月 5 日の注意喚起の対策例を、4 つの手順に並べたものです。この注意喚起は、攻撃者が標的の調査や侵害に AI を使っている可能性も高いと書いています。

内閣官房 国家サイバー統括室(2026-11-05)原文
標的の調査や侵害に AI を使用している可能性も高く

出典を開く確認 2026-11-07

順 すること 国の注意喚起の対策例
1 ソフトウェア構成情報(使っている製品と版の一覧)を作る 照合の前提
2 セキュリティアドバイザリと KEV カタログを毎日集める。英語は AI に要約させる 悪用が確認された脆弱性から先に確かめる
内閣官房 国家サイバー統括室(2026-11-05)原文
実際に悪用が確認されている脆弱性について、自組織で利用するソフトウェアへの影響を優先的に確認する

出典を開く確認 2026-11-07

3 構成情報と照合し、影響を速やかに特定する 構成情報との照合
内閣官房 国家サイバー統括室(2026-11-05)原文
管理するソフトウェア構成情報と照合することで、影響の有無及び影響範囲を速やかに特定する

出典を開く確認 2026-11-07

・脆弱性管理ツールの活用
内閣官房 国家サイバー統括室(2026-11-05)原文
必要に応じて、脆弱性検知を自動化するための脆弱性管理ツールを活用する

出典を開く確認 2026-11-07

4 修正を当てるか、暫定的な緩和策でつなぐ 機能の停止やアクセス制限
内閣官房 国家サイバー統括室(2026-11-05)原文
影響を受ける機能の停止、アクセス制限等の暫定的な緩和策を講じる

出典を開く確認 2026-11-07

国の Project YATA-Shield も、高性能 AI を積極的にサイバー防御に活用するよう求めています。

内閣官房 国家サイバー統括室ほか関係省庁「AI 性能の高度化を踏まえたサイバーセキュリティ対策の強化について ~Project YATA-Shield~」(2026-05-18)原文
高性能 AI を積極的にサイバー防御に活用していくことも含め、対策強化を早急に進めていくことが必要である

出典を開く確認 2026-11-07

毎日の収集と照合は、AI と脆弱性管理ツールに任せます。製品ベンダーの発表は、IT連携マップのセキュリティ情報で製品ごとにまとめて見られます。日本語の注意喚起と JVN iPedia は、確かめと社内への説明に使います。

サポートが終わったソフトウェアは修正が出ないので、照合しても直せません。注意喚起も、その継続使用を情報漏えいの原因とみられる例に挙げています。

内閣官房 国家サイバー統括室(2026-11-05)原文
サポートが終了しているソフトウェアや既知の脆弱性が未対策のソフトウェアの継続使用など

出典を開く確認 2026-11-07

ここから先は調査の詳細です(約 4 分)。上のカードだけで決められます。調べた 1 件ずつの記録は IT連携マップ に、出典 URL と調査日つきで公開しています。

調査の詳細

IT連携マップ編集部は、2026 年 11 月 7 日に、公開されている記録だけで次のことを数えました。調べた範囲は、CISA の KEV カタログ(2026 年 11 月 6 日の版)に 2026 年 9 月 1 日から 11 月 7 日に入った 82 件の全部です。そのうち、CVE の記録が 2026 年に公開された 74 件で速さを比べました。残りの 8 件は、2015〜2025 年に公開され、後から悪用が分かった脆弱性です。

掲載先の一覧

掲載先 誰が出すか 何が分かるか
セキュリティアドバイザリ 製品ベンダー(製品を作った会社) 影響する版と直し方
CVE の記録 番号を付ける組織 脆弱性の番号と概要(英語)
NVD 米国の国立標準技術研究所(NIST) 深刻度などの分析(英語)
KEV カタログ 米国の CISA 悪用が確認されたか(英語)
JVN iPedia JVN(JPCERT/CC と IPA) 日本語の脆弱性対策情報
注意喚起・重要なセキュリティ情報 JPCERT/CC・IPA 一部の脆弱性について、日本語で

測り方

  • 起点は、CVE の記録に書かれた公開の時刻です。
  • NVD と JVN iPedia は、掲載された時刻が分の単位で分かるので、時間で数えました。JVN iPedia は、年ごとの一覧と、新しい 500 件の一覧を読みました。
  • KEV カタログ(米国東部の日付)と、JPCERT/CC の注意喚起・IPA の重要なセキュリティ情報(日本の日付)は日付だけなので、翌日の日付までを「2 日以内」に数えました。KEV カタログには、CVE の記録より前の日付で掲載された件もあります。
  • IPA の重要なセキュリティ情報は、題に CVE の番号を挙げたものだけを数えました。IPA が毎月出す Microsoft の月例の情報は、本文に CVE の番号を書いていないので、数に入っていません。
  • 欧州の脆弱性データベース(EUVD)は、公開の時刻が CVE の記録と秒まで同じだったので、欧州がいつ掲載したかは分かりません。比べには使っていません。

1 件ずつの実例

脆弱性 CVE の記録の公開 NVD KEV カタログ JVN iPedia JPCERT/CC の注意喚起
PHP(CVE-2026-109618) 10/21 22:48 0.5 時間後 10/26 10/23 18:45(43.9 時間後) 10/22
Citrix NetScaler(CVE-2026-88772) 9/28 1:09 1.1 時間後 9/27(米国東部) 9/29 15:41(38.5 時間後) 9/28
Brotli(CVE-2026-111497) 10/22 22:35 0.7 時間後 10/27 10/27 13:38(111 時間後) 10/26
WordPress 本体(CVE-2026-119977) 10/31 14:33 0.7 時間後 11/3 11/7 の時点で無い 無い
SonicWall の VPN 機器(CVE-2026-19868) 11/7 4:03 0.2 時間後 11/6(米国東部) 11/7 の時点で無い 無い

時刻は日本時間です。PHP と Citrix は、IPA の重要なセキュリティ情報も JPCERT/CC と同じ日に出ました。PHP の脆弱性で業務システムが止まった時間は、予防的な停止(緊急メンテナンス)とはにまとめています。

JVN iPedia の停止

JVN iPedia と MyJVN は、2026 年 10 月 22 日からシステムメンテナンスのため止まっていて、再開の時期は決まっていません。

JVN のお知らせ(2026-10-22)原文
JVN iPediaおよびMyJVNサービスは一時停止しています。再開時期は未定です。

出典を開く確認 2026-11-07

停止の間も、JVN iPedia の新しい項目の一覧は更新されていました。74 件のうち 68 件は停止より前に公開された件で、その中央値も 4.7 日でした。JVN iPedia に掲載されていない 5 件のうち 4 件は、停止の後に公開された件です。

各国の決まりの詳しい内容

国・地域 決まり 起点と対象
EU サイバーレジリエンス法の第 14 条。24 時間以内の早期の警告、72 時間以内の通知。
EU サイバーレジリエンス法(Regulation (EU) 2024/2847)第 14 条原文
within 72 hours of the manufacturer becoming aware of the actively exploited vulnerability

出典を開く確認 2026-11-07

2026 年 9 月 11 日から
EU サイバーレジリエンス法(Regulation (EU) 2024/2847)第 71 条原文
Article 14 shall apply from 11 September 2026

出典を開く確認 2026-11-07

製造者が、悪用されていると気づいた時
米国 指令 BOD 26-04(2026 年 6 月から。前の指令 BOD 22-01 を置き換えた
CISA の BOD 22-01(廃止)原文
It is superseded by BOD 26-04.

出典を開く確認 2026-11-07

)。外から届き、完全に乗っ取られ、攻撃を自動化できる場合は 3 日以内
CISA が KEV カタログに掲載した日か、機関が自分の機器で見つけた日の早い方。
CISA の拘束力のある運用指令 BOD 26-04(2026-06-10)原文
The timelines defined in Table 1 begin when either (1) CISA adds the vulnerability to the KEV Catalog, or (2) pursuant to BOD 23-01, the agency enumerates or identifies the vulnerability on an asset

出典を開く確認 2026-11-07

CISA の拘束力のある運用指令 BOD 26-04(2026-06-10)原文
Whichever event occurs first starts the remediation timeline.

出典を開く確認 2026-11-07

連邦政府の文民の行政機関の義務
CISA の拘束力のある運用指令 BOD 26-04(2026-06-10)原文
and to agencies operating those systems as "Federal Civilian Executive Branch" agencies

出典を開く確認 2026-11-07

日本 公表日の目安は 45 日後。国の 2026 年 11 月 5 日の注意喚起は、対応の優先順位と期限を組織ごとに決めるよう求めていて、何日以内とは書いていない JPCERT/CC が開発者に最初に連絡を試みた日。目安で義務ではない

米国の指令の期限は、外から届くか・乗っ取られる程度・攻撃を自動化できるか・KEV カタログに掲載されているかで決まり、その表は画像だけで公開されているので、3 日以外の区分は書いていません。

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